TOP
colorfulxcaracal

page list
_______4

「ほら見ろ。怒らせちまった」
「すいません。ハイ、どーぞ」
「豚さんのターンよ」

フランキーのため息にロゼが掌を豚に向け、続きを促す。
ロビンもにこやかにそう言った。

「驚くのはまだ早いぞ!客人たちを歓迎してやれゾンビ共っ」

元気を取り戻した豚が叫ぶ。
すると、不気味な笑い声を出しながら壁の絵たちが飛び出してきた。
絨毯であったはずの白熊まで動き出す始末。

「あら」
「ぞ、んび…!?」

ロゼは咄嗟にロビンの裾を握りしめた。

「予感的中ね、ロゼ」
「いや嬉しくないですっ」

「おいおい…これもゾンビか?」
「この島ではもうどんな生き物がいても不思議じゃないわね」
「おおおおおお!!」

唸るサンジにロビンが続く。
その傍らでルフィはまた現れたゾンビ達にやたら感激していた。
目が輝いている。

「ナミさんを…どこへ隠したァ!!」
「ぎゃあああ!」

恋するコックの蹴りが容赦なくゾンビに叩きつけられる。
背中から壁に激突したゾンビは一撃で伸されてしまった。

「こいつら…あの弱ぇ奴らの仲間じゃなかったのかよ…っヘぶ!」
「なんでこんなに強…っぎゃぶ!」

その向こうでロビンが二体同時に倒し、真ん中で縮こまっていたロゼはひたすら逃げ回る。

「ほんとおもしれーなこの島!」
「この、すばしっこい奴め…!」

ルフィはルフィで白熊と鬼ごっこをして遊んでいた。


「よしっ片付いた、と」
「いや、まだだ。あそこに一匹いやがる」

全て退治し終わった後、残ったのは豚一匹。
フランキーの声にルフィも上を見上げた。
床に伸びたゾンビたちを見下ろして驚愕に震える豚に今度こそ全員が注目する。

「はっ…あははは…」

笑って誤魔化せる状況ではないが。
今の彼は、兎に角笑うしかなかった。


それより、少し前の出来事。
ナミ・ウソップ・チョッパー・ゼゼの一行はホグバックの言葉に甘え、体を流そうとバスルームに向かっていた。
36/46

  
しおり

TOP

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -