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colorfulxcaracal

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良くはない。
だが、確かに考えても仕方がないことだ。
それに危ないゾンビ集団、そして体に番号が書かれた動物達(これもゾンビのようだが)も含め、この島にマトモな人間がいるとは到底思えない。
恐らく敵しかいないだろう。

「あ?この扉…鍵が…」

当たり前と言えば当たり前だが、扉には鍵がかかっていたらしい。
どうするのか考える間もなく、ルフィは次の行動に出る。

「ばきっ、」
事もあろうか、彼は扉に拳を突っ込み鍵など無くても入れるように(つまり破壊)したのだった。

「あ。開いた開いたー」
「開いたっていうかお前…」

ゾロのツッコミも気にせず、ずかずかと上り込むルフィ。
仕方なく後ろの4人も後に続いた。


* * *


部屋の中は赤いレンガで敷き詰められた壁一面に、沢山の絵画(人物画が多いようだ)で溢れていた。

「ここは何の部屋だ?」
「誰もいないみたいだな」

フランキーに続いてサンジが呟く。

踏みしめた大きな白熊の絨毯から足をどけたロゼの眉間に皺が寄る。
そこからも死臭がしたからだ。
背中は氷を当てられたようにひやりとして、居心地が悪い。
無意識に力が解放されたロゼの体が半獣化する。

「どうかしたの?ロゼ」
「ちょっと…気になることがあって」
「ただの絵よ。屋敷の人たちの肖像画じゃないかしら」
「…そうかなぁ」
「ふふ。怖がりね」

「おーい。誰かいねえか?ゲッコー・モリアー」
「いやお前なぁ、猫探してんじゃないんだからさ…」

敵地で、敵の名を大声で呼びかけるルフィにロゼが溜息がちに突っ込んだ。
この船長は、恐れを知らないから性質が悪い。

「猫っていえば…」
「ゼゼは無事かしら。可愛いからちょっと心配よね。ゾンビに食べられちゃってなければいいけど」

ふと思い出したように言うゾロに、ロビンが続ける。

「ううっ…考えないようにしてたのに…」
「ああ、泣くなよロゼ、可愛、じゃねえ男が泣くなっつうの」
「いちいち面倒くせえなクソコック」
「ああ!?んだとコラァ」
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