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colorfulxcaracal

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「ロゼ、大丈夫か?」
「な、なんとか…」

賞金首が集う麦わら海賊団に、ゾンビなど敵ではない。
けれど、ロゼははっとした。
ウソップが読んでいた写真付きのホラー小説に、ゾンビに噛まれたらその人間もゾンビになると書かれていたことを思い出したのだ。

それが本当なら、ルフィはもう…

「あの、ルフィ…」
「ん?なんだ?」
「か、……ん、」

さっきちょっと噛まれてたから、ゾンビに。

「何だよ、抱きしめて?おーし、分かった今」
「ってちげーわボケ!出だし「か」だったろ、お前聞こえてた?」
「お前のことは言わなくてもわかる…」
「黙れゴム!」

無駄に目をキラキラさせて振り返るゴム人間に一発食らわせるが難なく回避されその拳は簡単に捕まった。

「っへ?」
「ほら。ぎゅー」

にっ、と笑ったルフィのドアップに心臓が飛び跳ねる。
額同士がぶつかって小さく音を立てた。

「っちょ、馬鹿なにし…」
「これでもう怖くねえだろ?」
「別に怖いなんて言ってねえ!それより死体なんとかしてくれっ鼻がもげそう…」
「あー?さっきロビンには甘えてたくせに。船戻ったら覚えてろよお前」
「ば、っかじゃねえの!んなとこに焼き餅やくなっ」

だいたい不可抗力だろ!
暴れるロゼを片腕で自分を抱きしめたまま、ルフィはゾンビに攻撃を繰り出している。
こんな器用なマネ、何故できるのか不可解だがこれがルフィのルフィたる所以なのである…

「おいルフィ!んなことやってる場合か!」
「こちとら死体に囲まれてんだ。ちちくりあってんじゃねえ!」

「危機的状況を利用して口説くなんて高度テクねルフィ」
「やー俺的には紅一点のロビンちゃんに もう少し怖がって欲しいかも」

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