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colorfulxcaracal

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あからさまに罠だと気づいていて入る馬鹿がどこにいるんだと呟く声は、ロゼの耳にだけ届いていた。

「ゾロ、一人でここに残る気みたいだ」
「ほっとけロゼ、結局幽霊が怖いんだろ。ちびってんじゃねえのか?あのマリモ。船番にでもしとこうぜ、っい!?」
「セクハラ」

どさくさに紛れて腰を抱いてくるサンジの足を軽く蹴りつけ、ロゼはゾロがいる甲板を見上げる。
痛みに肩を揺らしたサンジが足元を見れば、ロゼの靴が乗り上げていた。

「ロゼ…わかった、悪かったから足どけて…」
「次ケツ撫でまわしたら潰すから」
「どこを!?」

まだ軽く触っただけなのに。俺は無実だ!
驚愕の脅し文句に、サンジはその言葉を飲み込んだ。

「ロゼ、最近ちょっと下品になったんじゃね?」
「ふふ。この船に乗ってたら自然なことよ。男ばかりだもの」

涙目でロビンに助けを求めるサンジにロビンがにこやかに笑っている。
いや笑い事じゃないんだが。

「サンジ、何動揺してんだ?」
「くっ…この天然希少ゴム…!」

ルフィはロゼの首に両腕を引っ掻け、わずかに体重をかける。
寄り掛かられるのを嫌そうにしていても払いのけないロゼを見て「何イチャこいてんだ」と言いたいが言えない。

畜生。可愛い。

この純真無垢が汚れかけているのは一体誰のせいだ。
恐らくチョッパーは除外できるだろうが、ルフィか、ゾロか、ウソップか、フランキーか。
一番怪しいのは…この変態だ。

「あ?俺はスーパーなことしか教えてねえぜ」

物言いたげに見てくるコックに、船大工はサングラスをかけ直しながらそう返す。

「とりあえず、一つ再確認しとこうかサンジ君。俺がもう成人も終えた大人だっつうのを」
「んなナリで何言っても無駄だぜ正太郎くんよ」
「しょう…?いや、僕ロゼです」

誰だそれは。
ロゼはサンジの言葉に首をひねる。
外界のことなどましてや漫画の話など知りえないロゼにはコアすぎる話題だった。

「ルフィでもダメならロゼね」

「へ」
「ん?」
「あ?」
「どうした、ロビンちゃん」

暫く様子を見守っていたロビンがくすりと笑った。

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