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colorfulxcaracal

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「ぐるるるる…」
「本当に猛獣の声だ」

今度は全員に聞こえるくらいにはっきりとした唸り声が船内に響いた。
ロビンとロゼの足元でぶっ倒れたサンジを余所にルフィがロゼに駆け寄る。

「大丈夫かロゼ」
「あ…ああ、一応大丈夫」

両肩を掴み、ルフィが屈んでロゼに視線を合わせる。
この身長差が不快だ。せめてあと50pは欲しい。

「何されたんだ」
「なんか舐められたような感覚が…」
「あ!?ふざけんな許せねえ、よし、消毒!」

消毒?
言葉の意味が分からず一瞬キョトンとしたが、シャツをたくし上げられてハッとした。

「ちょ…やめろっなにす、…っ」
「俺のロゼに好き勝手しやがって許せねえ」

いや、目が本気だ。
暴れまくるロゼの腕を拘束し羽交い絞めにしているルフィを見てゾロが盛大なため息をついた。

「ったくこの状況でよくやるぜホモx2」
「はぁ!?俺を一緒にすんなっ」
「ほっとけ、今は敵をどうすんのかが先決だ」

忘れているわけではなかったのだが、多少脱線した空気をフランキーが押し戻す。
姿の見えない敵相手に、何もできない状態が続く。
そうこうしているうちに、今度は船が傾いた。

「船が流されてくぞ!」
「ロビンちゃん、敵は?」
「大丈夫。消えたみたい」

どうやら猛獣(?)は二人から離れ、また移動したようだった。

「おいフランキー、船の秘密兵器で何とかしてくれ!」

ロゼに蹴り飛ばされ、引っ掻かれ、散々な状態の顔でルフィが叫ぶ。

「おぅし、飛び出せびっくりプールっていうのがあるぜ」
「楽しそうだなーって…」
「「アホかぁ!」」

船長の頼みにニヤリと笑ったフランキー。
ロビン以外が突っ込んだ。



* * *



ところ変わって島の中。
ナミ・ウソップ・チョッパー・ゼゼの一行は狭い堀の中にいた。

「っつー…痛ててて…」

人型になって伸びているチョッパーを尻に敷いて、泣き言を漏らしながら起き上がるウソップ。

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