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colorfulxcaracal
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「な…何だよ…」
「そんな怯えなくてもー☆」
「今いいこと思いついたの、こっちにいらっしゃいロゼ」
「いいい嫌だ、何する気だ…」
己の身の危険を察知し、数歩後退するロゼ。
首に尾を巻き付け、ゼゼはブルブル震えて怯えている。
「ここは男所帯だから…もう一人女の子が欲しいところなのよね」
「ふふふふ…ロビンもそう思うでしょ」
「ねえロゼ、ちょっと着替える気はない?」
じりじりと近寄ってくる二人から逃げようにも、柱に追い詰められる。
助けを求めるように周りを見渡したが、ガイコツの問題に忙しいらしくこっちに構っちゃくれない。
「き、着替えるって…まさか…」
「スカート」
「大丈夫ーサイズ、ぴったりのがあるのよ40着ほど」
「…!!」
先日寄った島で、いつも以上に服を買うのに付き合わされ、別にいらないというのに己のサイズまで測られたような気がするが。
思えば二人とも色やら柄やら、自分に合わせたりしてやたら楽しげに買い物を楽しんでいたようだったが。
そのとき、メンズの方でも色々買ってもらったのであまり気にならなかったのだが。
(図られた!)
気づいてももう遅い。
「「ロゼ」」
にこりと笑うロビンとナミの声がハモる。
目が本気だ。
「いやあの僕お婿いけなくなるんで」
「ルフィ相手に婿はないでしょう…」
「怖がらなくてもいいのよ。可愛くしてあげる」
いらねえよ!可愛くってなんだ、可愛くって!
「パンツどうすんの?見えちゃうんじゃない?」
「困ったわね…」
いや、穿かなきゃ困らないから!
それこそ変態だから、口に出したら大事なものを失いそうな気がするんで正直言いたくないけど「そんなとこ」までこだわらなくていいから!
「っ…それだけは勘弁してくださいナミ様ロビン様」
(どこまでブッ飛んでいるんだこの二人は!)
げんなりしつつ、盛大なため息。
「まあ無理強いして嫌われたくないしねぇ」
「残念ね」
「はぁー……よかった」
それでもとりあえず一旦諦めてくれたらしい。
あくまでも「一旦」だけれど。
スカートなんて冗談じゃない。
それに下……もういい、考えるのはやめよう、ハイおしまい。
「みゃあ」
「本当、おっかないとこだよな、海賊船って」
「…にゃぁ」
震えの止まったゼゼの同情の目に笑顔が引き攣る。
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