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colorfulxcaracal
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怯えるどころか目を輝かせて口を開いたのは、ルフィだった。
「見ろ!喋ってる!ガイコツがアフロで喋ってる!」
「ほんとだ。イカス」
ルフィに続いて、ロゼまで便乗してガイコツを観察している。
アフロにどこまでの魅力があるのかは知らないが、ルフィの言う「イカス」ファッションスタイルにはロゼも同意見らしい。
二人は突っ込む気にもならない。
「信じらんねえ…」
「おやおや!」
溜息がちに漏らすサンジの後ろで、縮こまっているナミ、そしてルフィの隣にいるロゼに気づいたガイコツが嬉しそうに声を荒げる。
「そちら、実に麗しきお嬢さん。そしてそちらにも可愛らしい御嬢さん…ビューリフォー!」
ガイコツはロゼから怯えるナミに視線を移す。
「ふえっ?いいいいえそんな…」
「お嬢さん?」
謙遜しようにも声が上ずってうまく言葉にならない。
とにかく刺激しないよう自然に努めようとするナミ。
また勘違いされてるのか。ロゼは己を指さして首をひねる。
「私、美人に目がないんです。ガイコツだから、目がないんですけども!ヨホホホホ」
「いや俺男だけどな」
ロゼの突っ込みは聞こえなかったらしい。
ガイコツは手にしたカップをテーブルに置き、杖を立てかけ、身だしなみを整えた。
そして、ロゼと震え上がるナミを交互に見つめると…
「…パンツ、見せてもらってもよろしいですか」
と、のたまった。
「見せるかァ!」
コンマ零秒の後、物凄い勢いでナミの蹴りがガイコツを襲った。
いきなりのセクハラ発言に激怒した模様。
恐怖よりも怒りのほうが勝ったらしい。
「つうかナミはわかるけど…男のパンツ見て楽しいか?」
いくら初対面とはいえ自分はそんなに男らしく見えないのだろうか。
若干ショックなロゼ。
「ざけんな骨!ナミさんのみならずロゼのパンツまで…!GJ!、いや、ごほんごほん、いやー実にけしからん」
「サンジにはぜってえ見せねえぞ」
「見ねえよばか!ばーか!」
どうでもいいルフィの突っ込みがやけに憎たらしい。
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