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colorfulxcaracal
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「この船は、これから誰かに狙われるかもしれない」
「ぬああああ!?まさかそういう罠なのかー!?樽を開けたことで、今誰かに俺たちがここにいると知らせちまったとかー!!チョッパー!あたりを調べろー!」
「わかった!!」
「まだバウンティハンターが付け狙っているかもしれねえー!」
狼狽える二人。
敵はどこから狙ってくるのかと手分けして海を見渡す。
「どこにも誰も見えねえぞー!」
「こっちもだ!」
だが、それらしきものは見当たらない。
「確かに…誰も見えないけど」
この気圧…雲の流れも速い。
ナミはハッとして叫んだ。
「みんな、持ち場に!南南東へ逃げるわよ!大しけが来る!五分後よ!」
「みゃおう!」
ゼゼが急いでロゼの懐に飛び込んだ。
「うわっ…!あははは、くすぐってえ!」
「いいなー。俺も中入ってロゼに色々してえ」
「いいから、お前は持ち場につけ!」
ゼゼを羨ましそうに眺めるルフィにサンジが怒鳴り、「アホ全開」とゾロの顔が引きつった。
「見えねえけど…あいつが言うんだからまた急に来るんだろうな」
ナミの声に従い、皆それぞれの持ち場へと急ぐ。
「ナミ!進路は?」
「2時へ真っ直ぐ!」
(漸く)真面目に船のことを考える気になったルフィがナミに指示をあおいだ。
何をしていいのかよくわからないロゼは、とりあえず邪魔にならないようにナミのみかん畑に飛び込んでおいた。
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