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Reborn!
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「…俺には必要なんだ」

目元、頬。
ミドリの顔中を啄むその唇はカサついている。

「だからわかんなくなった。俺はお前をどこにもやるつもりなんてないし。でも、そのために此処に縛るのは、嫌だ。自由じゃないミドリは、ミドリじゃないから」
「だから引きこもったって?」

「だって、答えが出ないんだ」

胸が、痛いなんてものじゃないくらい、ぎゅうぎゅう締め付けられてどうにかなりそうだ。
上せきった頭で、冷静な判断が出来ない。

その情けない顔が愛しくて、唇を寄せた。

「…」

小さな水音を立てて離れる。
相手からしたら、そんなに珍しいことだったのだろうか。
予想外の出来事に目を丸くしている。

「俺が、お前を必要としないと思ってんのかよ…」

理由なんて、うまく言葉に出来ない。
この感情の名前なんて、もうわかっているけれど。
簡単に言い表したらいけない気がした。

「さあ?わかんねえよ」

ニヤ、彼は意地悪く笑う。

「もっとわかりやすく言ってくんねえと」

調子に乗らせたことを後悔してももう遅い。
もう一度唇に触れたら、心底嬉しそうに笑うから。

もう、何でもいいや、なんて思えた。




本格的に「絆される」結果となったのは、それから三週間の後のこと。






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11'05/22 22:16
ヘタレボス×ツンデレ部下
元々はシリーズモノでちょっと考えてたんですが。他の長編を完結させてからだなと踏みとどまりました。


20/20

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