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Fee des neiges

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腹を捩って爆笑している。

「なんだよ止めんなよ」
「これからいいとこなのに」
「どこが!何だ今の、セリフ変えんな!」

ナツと共に息のあったコントを繰り返しやる気を取り戻しつつあるシュエとは裏腹に、グレイは憤慨していた。
台本を握りしめぶるぶる肩を震わせている。

「だいたい最後のババァは何!子供が真似するでしょ!暴言ダメ絶対」
「っせーなぁ。軽いジョークだろ。コントは多少辛口なくらいがウケるんだよ」

鼻をほじりながら「な?シュエ」ナツがシュエの肩を抱きながら言い訳する。
「その手をどけろテメェ」すかさずグレイが噛みついた。

「多少どころじゃないから。っつかコントじゃねーよ、コレ世界的童話!白雪姫!」

己を挟んでギャンギャン言い争う二人を余所に、シュエは耳を塞いでいたが、ふと頭に名案が浮かんだ。

「白雪王子ならやる」
「は…?」
「ん…?」

二人の間で、ぽつりと呟くシュエ。
言い合いをやめ、二人の視線がシュエに注がれた。

「白雪姫じゃなくて、白雪王子ならやる。決定。ハイ決定」
「いや、まぁ俺たちはいいけどさ…」
「子ども向けにやる芝居でボォイズラヴはちょっと」
「うん。ボォイズラヴは、なぁ…」

「ボ」にアクセントを強調させて口ごもる二人。
エルザが腹を抱えてのたうち回っている。
どこに笑うところがあったのか。やはり大ウケらしい。
 
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