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Fee des neiges
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始まりは、ナツの一言だった。
「俺の好きなとこ10コ言ってみてよ」
いつものギルド内。
ルーシィとミラがカウンターで話している内容がやけに気に入ったらしくナツはそんなアホなことを言ってきた。
おかしなことを。
恐らくあのアホのグレイでも言わない。
「10コは無い」
アホか。
火をもしゃもしゃ食べているその横で にべもなく返してやる。
口の中は火傷しないのだろうか。
たまに、この友人の体がどうなってるのか気になる。
「は、」
「まぁ、3コくらいかな」
「何だそれ！」
指を3つ突き立て言ってやれば情けない声で食ってかかる。
その顔を手のひらで押し返した。
「まぁいいや…言ってみ」
むくれるナツの顔が面白い。
「どんまい」ハッピーがその可愛らしい肉球をナツに押し付けた。
「じゃあ1コめ。強い」
「おう」
「2コめ。力持ち」
「おう」
「3コめ。ドラゴンスレイヤー」
3つ言って、「髪が可愛い」も言えばよかったかなと思ったが宣言どおり3つでやめておいた。
「え？そんだけ？」
「そんだけ」
「えー好きなとこっていうとさ、ほらもっと」
相手はやたら不満げだ。
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