オレが二年生になり、変わったことが三つある。
一つ目はバスケ部のメンバーが大きく変わったこと…まあオレと良と若松サンはレギュラーに入ってるから変わんねぇけど。
二つ目はオレが部活に積極的に出るようになったこと…一年の頃はサボってばっかだったしな。
三つ目はかつての相棒であるテツがいなくなったことだ。



オレが部活に出るようになったのは、去年のウインターカップ初戦の影響だ。
去年のインターハイ決勝リーグで倒したテツと火神のいる誠凛との試合で、久々に全力を出し切った試合だったのにオレ達は負けた。
初めて試合に負けたあの日、どうにも眠れなかった。

こんな気分になるのは、いつ以来なんだろうな。
帝光中三年のときはもう能力をもて余していたから…少なくとも一年は経ってるだろう。

負けた後にこみ上げてきたのは誠凛との試合と、練習してえ感覚だった。


テツのお蔭だよな…礼を言う代わりにテツにシュートを教えてやったけど、それだけじゃ感謝し足りない。
けどもうテツはこの世にはいねぇ…あいつにしてやれることは、もうないんだ。



だからせめて、テツが取り戻してくれたこの感情だけは、二度と手放してしまわないように、これからも大事にしていくつもりだ。
そうしてオレは今日も、インターハイ優勝を目標にした部活へ参加すべく立ち上がった。



120918



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