ボクはまだ、あの中学時代みたいにみんなと過ごしたいんです……。

そう言ったボクに真っ先に返事をしたのは、青峰くんだった。
ボクの頭に手を置いて乱暴な手付きで髪の毛を乱す。

「当たり前だろ、テツ!」

それに続いて、次々とみんなの言葉が降って来て。

「そうだよテツくん!」

「オレだって黒子っちといたいっス!」

「同感なのだよ」

「黒ちんに会ったの久々だしねー」

「僕達が否定するわけないだろう?」

やっぱりボクが欲しかったのは、この感覚だ。
一度は自分から切り捨てたみんなとの関係…誠凛に入って新たな仲間と出会ったけれど、それでもキセキの世代と呼ばれる彼らは大切な仲間だ。

再び彼らと関係を築けるまで、随分時間はかかったけれど…得たものはボクにとってかけがえのないもので。

暖かい言葉に、また涙が流れそうになって。
今は泣くときじゃなくて笑うときなんだ、と心に言い聞かせて、僕は精一杯のありがとうを紡いだ。



120828



title:秋桜-コスモス-


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