ホーキラ


 綺麗な髪だな、とキラーが言った。
 言われたホーキンスは、そうか、と答えてから、組んだ脚の上に向かい合って座っているキラーの髪を、指で梳きながら言った。

「おれもお前の髪は好きだ……飽きない」
「……飽きない?」
「触り心地が良いんだ」

 そう言いながら、ホーキンスはキラーの髪を一束掴んで、手のなかをするりと通した。

「髪というよりは、毛並みという表現が近いかもしれないな」
「ああ、よく言われる」

 その言葉に、ホーキンスは手遊びを止めた。
 それに気付いたキラーが顔を上げると、ホーキンスは静かに、誰にだ、と尋ねた。

「船員がよく言ってくるんだ、動物の様だって」
「髪を触らせているのか?」
「いや。見た目の印象で言っているだけだ」

 そう答えながら、キラーは苦笑した。

「なんだ?」
「いや、ホーキンスでもやきもちを妬くんだな、と思って」
「……おれも人間だからな」

 そう返してから、ホーキンスはまたキラーの髪を手のなかで遊ばせ始めた。



 しばらくして、キラーが訊いた。

「飽きないのか?」
「飽きないな、手触りが好きだから」

 ホーキンスの返答に、キラーはマスクの下で、ホーキンスに悟られないよう微笑みを浮かべた。



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雪壬 琥珀様への5000HIT企画作品です。

ホーキンス×キラーでほのぼの甘
というリクエストをいただきました

ほのぼのとした会話風景、というリクエストをいただいたので、普段より甘さ割増になっております。

長らくお待たせして申し訳ありませんでした……!

良いなと思った方は是非→ 拍手

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