013
「さぁ、帰りの船は明日来るから、部屋へ行って休みなさい」
ドレークはそういうと、大広間の奥にあるドアにむかって歩き出した。
そのドアを開くと、階段があり、ドレークはそれを登るように促した。
それに従って登っていくと、途中途中に扉があり、七人は、それぞれ二人ずつ、ボニーは一人で入室させられた。
七人を連れて行った後、ドレークは放送室にいる女生徒……カリファに指示を出した。
「今生き残っている生徒に、明日船着き場へ来るよう、放送してくれ。それと、終了を伝えて」
「はい、わかりました」
カリファは、マイクのスイッチを入れると、ゲームが終了したことと、明日の昼までに船着き場へ集まる必要があることを報せた。
「よし。後は、部屋に戻って構わない」
「ええ、そうさせていただきます」
「今回は、ありがとう」
「いいえ、大したことではありませんから」
そう言ってから一礼すると、カリファは部屋を出て行った。
ドレークは、それを見届けると、マイクの切り替えをして、スイッチを入れた。
「思ったより早かったが……」
『まあ構わん、少しは減っちょるじゃろう』
「ああ、この数日で40人から19人に」
なんとも、悲しい数字だ、とドレークは言った。
『腐った生徒ばかり揃っちょるからな』
「少しは、期待していたのだが……」
ドレークの言葉に、サカズキが話口の向こうで笑った。
まるで、期待するだけ無駄だと言いたげに。
「……この後は、予定通り実行するぞ」
『ああ、かまわん』
ドレークは、マイクのスイッチを落とすと、一人溜息をついた。
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