012


 塔の付近に辿り着くと、ホーキンスがコードを入力した。

 暫くの間があってから、扉の向こうから足音が聞こえてきた。
 そして、扉の上にあるスピーカーから、変声機を通したような声が聞こえた。

『……カードを見せなさい。スピーカーの横にカメラがあるから』

 ホーキンスは、声に従って七枚のカードをかざした。

『よし、合格だ』

 扉の向こうで、閂を外す音がして、ゆっくり扉が開かれた。

「……!」

 中から現れた人物に、一同は一瞬息をのんだ。

「ドレーク……先生?」
「へぇ……あんたが協力してるとはな……ドレーク屋」
「意外か? ……まあともかく、中へ入りなさい」

 ドレークに促されるまま、全員塔の中へ入った。

 中には、数人武装した男がいて、手には銃を持っていた。

 だが、攻撃してくる素振りはなく、七人は無事に中央の像へたどり着いた。

「さあ、持っている武器で壊しなさい」

 そう言うと、ドレークは像から離れた場所に移動した。

 像の形は、何の事はない、ただの球体の像だった。

「これでいけるか?」

 そう言って、サンジが手斧を取り出した。

「ああ。多分な」

 そう言って、ゾロは手斧を受け取ると、像へ振り下ろした。

 すると、像は軽い音を立てて割れた。

「フフ……おめでとう、これでゲームは終わりだ」

 あまりにも呆気ない終演に、一同は本当にこれで終わりなのかと疑念を抱いた。

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