ショート | ナノ
ちゅどーん!


もうとっくに過ぎていた、12月24日。 そう言えば、周りが凄い甘甘しかったなぁ。とか半ばやけくそに思い出す。 そして私は小さく独り言を言ってみた。

「リア充爆発しろぉおおお!!「どうした、名前!?そんな大声だしやがって!」
・・・結構大きな声だったらしい。(と言うか、何故コイツが居るんだ。) 

「・・・いえね元親、ちょっと前のことを思い出して、つい。」
「名前ついであんな大声出すか・・・?」
「出しちゃったんです、仕方がないんです。」
「・・・そうか?」
そう言ったあと、彼は私にちょっと待ってろと言って、部屋を飛び出した。(あ、そう言えば私は遊びに来てたんだったな・・・。)
しばらくして、帰ってきた彼の手には花火。・・・花火?

「何ですか、これ。」
「花火。」
いや、それは解ってますって。そう突っ込もうと思ったら、そいつは信じられない言葉を言い始めた。

「名前が爆発しろ、とか言ってたじゃねぇか、だから爆発モンって言ったら、花火だろ。」
まぁ、こんな時期だからしけってるかも知れねぇけどな!というコイツを見て、少し笑ってしまう。

「まぁいいや・・・元親。今晩は暇?」
「おうよ!」
たまにはこんな馬鹿に付き合うのも悪くはない。
「・・・クリスマスの分だけ楽しむ!時季はずれの花火に付き合え!」
「おめぇに言われなくとも、付き合ってやるよ!」

そう言われ、私は自然と頬が緩んでくる。そして、なんて自分勝手なんだろうと思った。 今までの仲間を敵に回した気がした。


ごめん、何か私、充実してるかも知れない。


(でも、爆発はしたくないなぁ・・・。)
(ん?どうかしたか?)
(いや・・・何でもない。)

でも元親とならいいかな、とか思っている自分は爆発しても仕方がないのかも知れない。



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