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本日は日取りも宜しい様で


「あの、クザンさん?」
「あー・・・どうしたの、ナマエちゃん。」

そう言いながら、アイマスクをずらしているクザンさん。

「・・・あの。今の状況、分かってますか?」
「何、そんなにやばいの?」
「・・・あの。」
「ん?」

首を傾げながら、私の次の言葉を待っている。その事を確認した私は、小さく深呼吸をした後、大きく口を開いた。

「正直な話・・・・・・やばいです。もの凄くやばい状況です。」
「へぇ。どの辺が?」
「取りあえず全部・・・ですかね。まぁ、色んな方が被害にあってます。」

上層部から下の方々まで。と言って、その後に具体的な例として、センゴクさん達の名前を挙げてみる。

「・・・・・・あのさ、ナマエちゃん。」
「はい。」
「・・・おれと2人の時にさ、あんまり他の男の名前、言わないで欲しいんだけど。」
「今 は そ れ 所 じ ゃ な い ん で す ! !」

本当に、この目の前の大将様は、事の重大さを分かっているのだろうか。現在の海軍本部が混乱していることは、彼だって分かっていることだ。

「ですから!!」

そう叫べばパラパラと乾いた音が響く。勿論机に乗りきらなかった書類が落ちる音だ。・・・本当に酷い状況だと、実感してしまう。

「うん。」
「クザン大将・・・さっさと・・・。」

そう言う目の前で、また視界の端で書類がパラパラ落ちるのが見える。

「さっさと仕事してください!!!!!!」  

大将の広い机が全く木目が見えていない。覗き込むようにすれば、引き出しからも白いのがペロペロはためいているし。部屋の床にも積み重なっている。

この忙しい中、さらに赤犬大将が倒れた。・・・過労だったと聞いた。余談だが、サインを書くときに字が本当にあっているか悩む事もあったらしい。・・・何というゲシュタルト崩壊。

「・・・クザン大将にとって、とーっても良い仕事日和だと思うんですけど。」

そう言ってやれば、目の前の大将殿は引きつった顔をしていた。


本日は日取りもよろしいようで


(あー・・・おれ、ちょっと出かけて来るわ。)
(え、ちょっと!!待って下さいよクザンさん!!)

まだ書類、山積みですけど!!

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