層
ぶわあああっと蘇る
あのとき、あの場所、
妙にぺらぺらな気持ちになって
不安になるの
あの瞬間に
全て置いてきてしまったんだろうか?
「わたし」だったものは
どんどん擦り減って
だんだん薄くうすーく
なっているんじゃないか?
わたしはあとどれくらい
残っているの?
ぷつっと途切れる
そうじゃない
そうじゃないよ
無駄なんてない
失ってなんかいない
ぎゅっと押しつぶされただけ
次のステージへうつるときに
しっかり膨らんで
上に上に
積み重なっているんだよ
分厚くなっているんだよ
ふっと気がつくと
妙に気分がいい
わたしはわたしの奥深くへ
潜り込んでいたみたい
しっかり抱きしめて
また重ねていく
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