一瞬の心の動きを残そう

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09.28 01:41 / YUYA hp e

紅茶の匂いと共に
オルゴールの音がする
雪の降る窓際から
陽が射し込んでいる

彼女は微笑んでる
白い翼にも見える
その腕の中では
赤ん坊が眠っている

“福音の中で
月も鳥も眠るの”

君が笑顔な程に
幸せが溢れている
この時がどうか
永遠に続くように

僕は祈っていた



09.11 20:40 / でみたす hp e

空色の音、天高く
上天広がる先に繋がる

言葉は意味を成して
空の心に響く
少しずつ積もっていく
それは私の財産となり

君が遠く、離れる日も
同じように染みる想い

君の音色ある限り
再び出会える
そんな運命を信じて



09.02 19:41 / mog hp e

[晩夏]

寄り添って温めた 右手と左手

いつの間にか 隙間風が吹いて

ふと涼しい温度が 掌をかすめた



長く陽射しが 居座って

入道雲が 肌を濡らすから

少し汗ばんで ふと手を離したの

それだけの はずだった


滲む青空は すじ雲が流れ





ああ

夏がおわる

秋がくる





季節より 足早に

熱を失った 僕の掌は

もう すでに

あんなに 煩わしかった温度を

愛おしく 求めてた




08.20 16:13 / でみたす hp e

愚か者
のさばる混迷極めた世
捨て置けはしない
この才を 余していても仕方ない

それでも天命儚く
身体はままならぬ者で
笑い声は遠く 枯れ果てて
いずれ来るであろう新たな世界も
見えることなく逝くのだろう
この智の全てを降り注ぎ
奴らの度肝を抜いたなら
その時には高らかに笑おうと
誓っていたのは遠い昔



08.15 15:27 / 汐峪ゆう hp e

時間ばかりが飽きもせずに廻り続けて、可笑しいね。
あの人の鼓動は止まったってのに。
散大した瞳孔で、最期に見たものは何だったの。
片時も離れずに手を握っていられなくて、ごめんね。
小さな願いも叶えてあげられなかった。
昨日、今日、明日、また明日。
往年の輝きを取り戻した睫毛が笑っている。






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