「そんなんじゃ分かんないよ」

 放課後の体育倉庫以上に、雰囲気を醸し出す場所はないと思う。
 なんたって鍵をかけてしまえば密室だし、マットや跳び箱もソレっぽい。なかなかに良い感じだと思う。

「そんなわけですよ」
「……ようするに、体育倉庫でヤりたいだけだろ」
「違います。マンネリ防止です」

 マットに先生を組み敷いて、その手首に縄跳びを括り付け逃げられないようにしながらにっこり笑う。
 慌ててるけどなんとか平静を装うとしてる様子に、背筋を走るぞくりとした感覚をやり過ごして先生にキスをした。

「でも先生、結構そそられません?このシチュエーション」
「そういう問題じゃ」
「そんな事言って……ほら、先生のは期待してるみたいだよ?」

 下にある先生のものに、腰を押しつける。そうすると固くなった先生のが、押し上げるように反発してきた。
 それが先生にもわかったのか、顔を赤くさせた後罰が悪そうに視線をそらす。

「ね?入りたいって言ってるのがわかりますよね?」
「ゆ、うきっ」
「はい。なんでしょうか?」

 言いたい事はわかるけど、でもダメって言ったのも貴方だから。

「……ゆうきっ」
「それじゃわかりませんよ?」

「ほら、ちゃんと言ってください」
「っ、」

 全身を赤く染めさせて、怒鳴るように言い切った彼に僕はにこりと笑った。


END

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