▼ アサノアイサツ
御門さんが起きたのは、お昼を過ぎてからだった。
その時の御門さん。めちゃくちゃ笑える。むしろ笑った。
『ん……ん?千里、くん?』
『……おはよーございますー』
『う、おはよー……?っ、?!あ、あれ?千里くん?』
『はい。俺ですよー。昨日のこと覚えてます?』
『昨日?え、あ、何かした!?あ、ああっ!』
そんな感じでテンパってたから、腹を抱えて爆笑。そんで今。
「布団、温いです」
「……そうだね」
「御門さーん?」
「……さっきの自分が恥ずかしい」
「寝呆けてただけじゃないですか」
そんなに恥ずかしがらなくても。
布団を頭から被り、絶賛逃避中な御門さんを布団の上からつっつく。するともぞもぞと布団の山が動いて、御門さんが出てきた。
「おはようございます、御門さん」
「……おはよう」
にこりと笑えば、少し照れたようなくすぐったそうな感じで笑い返してくれた。
end