なかむらよしふさ。――中村祥房は、クラスの中で一番目立つ奴。
　茶色の髪に、同色の目。はっきりした顔立ちに、明るい笑顔。常に中心にいる彼はとてもとても、律儀で優しい。それはもう、うざったいくらいに。
　そんな彼は、どうやら趣味が悪かったらしい。

　――昨日の放課後。その中村から屋上に呼び出され、告白された。

　俺は男だし、しかもただの平凡だから最初は何かの罰ゲームかと思って、疑ってかかってたが奴は本気だった。危機一髪だった。まさか、告白の三秒後に押し倒されるとは思ってなくて……ファーストキスをあっという間に持っていかれました。
　初めてを奪われて思わず半泣きになった俺に、中村は「泣き顔やばっ！」とか言いながら股間に触れられて。抵抗虚しくイかされてしまったけど、一瞬油断した奴の股間を蹴りあげて尻は守った。
　まさか、あんなにモテる奴がホモな上に変態だったとは。

「」


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