わんこと

 雨がザァザァと言いながら、まるで滝のように降った日。僕はわんこさんに出会いました。


 お昼休み。僕は弁当箱を手にしてチャイムと同時に廊下に飛び出した。友達の驚いた声が背に聞こえたけど、構わず走る。

「おく、れましたっ」
「……りゅうや」

 指定された開き教室に飛び込んで、そのままの勢いで頭を下げた。するとポンポンと頭を撫でられて、ほんやりとする。

「りゅ、」

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