薄暗い世界のなかに私は一人でぽつりと立っていた。
ここがどこかはわからない。
少し酸素の薄い空間をキョロキョロと見渡していると、上から大きくて真っ白なスクリーンが降りてきた。
そしてどこから映しているかはわからないが、いきなりスクリーンにカウントダウンが映された。
3
2
1
「…!」
1の数字が消えた変わりに、映されたのはどこか見覚えがある魔法円。
なぜだかそれを見ていると、だんだんと呼吸が出来なくなり、酷い頭痛に襲い掛かってきて、ついに立っていることができなくなってしまった私はその場に座り込んでしまった。
この魔法円、どこかで見たことがある。
そう、どこかで。
何かの本でも習ったわけでもない。
これは、確か――――――
「うわああああああああ!!!!!」
叫び声を上げたくなるほどに、様々な記憶が不思議な感覚とともに頭の中に入ってきたのを感じた。
「悪魔が見えるなんて気持ち悪い!あなたみたいなおかしな子うちにはいらないわ!消えてちょうだい!」
「本当に頭が湧いているらしいな。気持ち悪いからさっさと出ていけ!」
. . . .
そう、確か、こっちのヒステリックな両親にそう言われて私は4歳の誕生日に家を出たんだ。
それからしばらくして霧隠シュラに、否、シュラに出逢ったんだ。
ぐったりと光のない目をしていた私に、シュラは話し掛けてきたんだ。
「おまえ、このまま死ぬのか。くやしくないのか?おまえ、すてられたんだろう?なら、このままでいいのか?」
「………や…だ」
「なら、あたしといっしょに生きるためだけに生きてみないか」
「わた、しは…わたしは、」
―――生きたい
そうだ、私はあの時シュラに救われた。
シュラが私を救って生かしてくれた。
なにもなかった私に、シュラはいろんなものをくれたんだ。
そして――――
「いや!いや!いやだ!いきたくない!きえたくない!しゅらといっしょにいたいの!しゅら!しゅら!しゅらあああああああ!!!!」
それから二年後にあのスクリーンに映し出されていたものとまったく同じ魔法円に引きずりこまれて、シュラと私は離されたんだ。
薄暗い世界が、光で包まれた。
目を開いたら、シュラの顔があった。
涙でぼやけてよく見えないけれど、それは確かにシュラの顔だった。
どうやら私は寝かされているらしい。
上手く力が入らない腕を精一杯に伸ばしてシュラに抱き着くと、シュラも同じように腕を回してくれた。
「記憶、戻ったか」
「…うん」
「そうか…」
「しゅら」
「ん」
「しゅら…シュラ、シュラ」
「なんだよ」
ぎゅううっとさらに強くシュラにしがみつくと、やっぱりシュラも強く抱きしめてくれる。
安心する温度に、涙がもっと溢れた。
「シュ、ラ」
「……」
「会いたかった…
会いたかった、よぉ…!」
「――アタシもだ」
もう、声も我慢できなくて、私は大声で泣き叫んだ。きっと今までの気持ちが全部溢れ出たのだと思う。
たくさん泣いたけど、シュラはそれも全部受け止めてくれて、ずっと抱きしめていてくれた。
ただいま、会いたかった
(おかえり、寂しかった)
―――――
なんか話しが急過ぎた気がします
そしてシュラの過去を勝手に捏造しちゃってすみません
ここがどこかはわからない。
少し酸素の薄い空間をキョロキョロと見渡していると、上から大きくて真っ白なスクリーンが降りてきた。
そしてどこから映しているかはわからないが、いきなりスクリーンにカウントダウンが映された。
3
2
1
「…!」
1の数字が消えた変わりに、映されたのはどこか見覚えがある魔法円。
なぜだかそれを見ていると、だんだんと呼吸が出来なくなり、酷い頭痛に襲い掛かってきて、ついに立っていることができなくなってしまった私はその場に座り込んでしまった。
この魔法円、どこかで見たことがある。
そう、どこかで。
何かの本でも習ったわけでもない。
これは、確か――――――
「うわああああああああ!!!!!」
叫び声を上げたくなるほどに、様々な記憶が不思議な感覚とともに頭の中に入ってきたのを感じた。
「悪魔が見えるなんて気持ち悪い!あなたみたいなおかしな子うちにはいらないわ!消えてちょうだい!」
「本当に頭が湧いているらしいな。気持ち悪いからさっさと出ていけ!」
. . . .
そう、確か、こっちのヒステリックな両親にそう言われて私は4歳の誕生日に家を出たんだ。
それからしばらくして霧隠シュラに、否、シュラに出逢ったんだ。
ぐったりと光のない目をしていた私に、シュラは話し掛けてきたんだ。
「おまえ、このまま死ぬのか。くやしくないのか?おまえ、すてられたんだろう?なら、このままでいいのか?」
「………や…だ」
「なら、あたしといっしょに生きるためだけに生きてみないか」
「わた、しは…わたしは、」
―――生きたい
そうだ、私はあの時シュラに救われた。
シュラが私を救って生かしてくれた。
なにもなかった私に、シュラはいろんなものをくれたんだ。
そして――――
「いや!いや!いやだ!いきたくない!きえたくない!しゅらといっしょにいたいの!しゅら!しゅら!しゅらあああああああ!!!!」
それから二年後にあのスクリーンに映し出されていたものとまったく同じ魔法円に引きずりこまれて、シュラと私は離されたんだ。
薄暗い世界が、光で包まれた。
目を開いたら、シュラの顔があった。
涙でぼやけてよく見えないけれど、それは確かにシュラの顔だった。
どうやら私は寝かされているらしい。
上手く力が入らない腕を精一杯に伸ばしてシュラに抱き着くと、シュラも同じように腕を回してくれた。
「記憶、戻ったか」
「…うん」
「そうか…」
「しゅら」
「ん」
「しゅら…シュラ、シュラ」
「なんだよ」
ぎゅううっとさらに強くシュラにしがみつくと、やっぱりシュラも強く抱きしめてくれる。
安心する温度に、涙がもっと溢れた。
「シュ、ラ」
「……」
「会いたかった…
会いたかった、よぉ…!」
「――アタシもだ」
もう、声も我慢できなくて、私は大声で泣き叫んだ。きっと今までの気持ちが全部溢れ出たのだと思う。
たくさん泣いたけど、シュラはそれも全部受け止めてくれて、ずっと抱きしめていてくれた。
ただいま、会いたかった
(おかえり、寂しかった)
―――――
なんか話しが急過ぎた気がします
そしてシュラの過去を勝手に捏造しちゃってすみません