「ねぇ知ってる？」
「なにそのマメ●バみたいな始まり方ウザッ」
「ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ」
「ちょっと連呼やめてくんない？なんか怖いんだけど。聞いてやるからさっさと言えよぃ」

「外国ではヴァレンタインディは男が女に渡すのだよ」
「ふーん、で？」
「いや、で？じゃねぇよ」
「いだっ！ちょ、なんで俺叩かれたんじゃ！？」

「名前は俺になにを望んでるんだよぃ」
「スルー！？まーくんスルー！？」

「つまるところ私にチョコ渡せって言いたいのだよ」
「知らねぇよ！日本では女が渡すんだから用意してねぇし！」
「シクシクまーくん泣いちゃうっ」

「はははは、あるだろ？」
「いやねぇって」
「うえーんスルーはんたーい」
「オルァ仁王も丸井も跳んでみそ」
「どこの向日だよお前は。…って仁王跳ぶんかい！」
「跳ばにゃ後が怖いぜよ」

ぴょーん ぴょーん
ばらばら ぼたぼた

「仁王ー、鞄とかポケットからいっぱいこぼれてんぜー」
「なんだいっぱいあるじゃないか、チョコとかお菓子とか」
「名前さん名前さん。それを世間的に何て言うか知ってますか。カツアゲって言うんだぜぃ」
「違う違う。貰ってるだけ」
「いやあきらかに違うだろぃ！」
「違わんぜよ。あげてるだけじゃ。どーせ俺は甘いもんは好かんし」
「なら俺にくれ」
「丸井にあげないし」

「つか、想いの篭ってるチョコなんだから人にあげんじゃねぇよ」
「ヒュー男前な発言っすねー」
「さすがブンちゃーん」
「うわウザッ相変わらずウザッ」

「想い篭ってようがどーせ仁王食べないし。家族にあげるだけだろうし。それなら私が女の子の愛ごと食べてやったほうがいいだろう」
「そうじゃそうじゃ」
「えええええ」
「ていうか仁王が好きなら甘いもんじゃなくて肉にＬＯＶＥって書いて渡せって感じ。仁王ファンなら甘いの苦手なことを知って配慮すべきだ」
「名前の言う通りナリ！松坂牛なら間違いなく食べちゃるよ！」
「えええええ」

「というわけで次は真田あたりカツアｇ……貰ってくるわ！」
「えええええ！」


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今更バレンタインという