ふわふわした雲に飛び乗って。
それを一口食べたら綿あめで
キラキラ輝く星に手を伸ばしたら
それはあまーい金平糖だった。
そんな素敵な夢をぶち壊したのは
何かの警告音。

これでもハンターな私は
酔って爆睡してよーが
なにしよーが
飛び起きて辺りを警戒する。

「エース隊長!!何事ですか!?」

部屋の明かりをつければ、エース隊長も飛び起きてて
辺りを警戒していた。

「わかんねぇっ!けど何かあったみてぇだ!!火事か!?」

「とりあえず部屋の外に・・・」

そこで部屋の扉が開く。
それも蹴破られて。

ハッとしてそちらを見ればそこにはガラの悪そうなおっさんが2人銃を構えて立っていた。

「お休み中もうしわけありませーん」

「我々はテリード海賊団。大人しくしてもらおう・・・」

そこでオッサン達の顔面がサーって青くなる。

「お、おま、お前らっ」

「まさか、火拳のエースとっ炎剣のルピタ!?」

そっか!私達有名人だった!
そんなことを思いながらも素早くオッサンを蹴り倒し、二人でボッコボコにしたあと
エース隊長が悪魔のような笑みでオッサン達に詰め寄った。

「さぁて。何海賊団だか忘れたが、他のお仲間はどこにいるのかなぁ?」

「ひっ、お、お仲間!?」

「ほ、ほかは、エントランスに人質を集めてる!頼む命だけは・・・」

言い終わる前にエース隊長は拳骨で二人を気絶させた。
大事なことだから何度も言うけど
暴力に頼りすぎてると思う。

「ルピタ。」

「はい?なんでしょ!」

「てめーはここでこいつら見張ってろ」

「エース隊長は?」

「エントランスにいるこいつらのお仲間と遊んでくるわ」

エース隊長はニヤァとしたどす黒い笑みを残して部屋を去っていった。
ポツリと残された私は気絶したオッサンを
部屋にあった空き瓶でつついてみる。
まぁ見事に気絶していてピクピク動くだけだ。

「つまんないなぁ」

気絶したオッサンじゃあ喋り相手にもならないし。
武器は置いてきちゃったし。
こんな事なら持ってくれば良かったー。
いざとなれば素手でもいけるけどー・・・

空き瓶でオッサンをつつきながらそんなことを思っていれば
ハッと浮かぶ天才的考え!
あそこに行けばそれっぽい武器を調達できるかも!

そう思った私は部屋を飛び出した。



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テーマ「人外ファンタジー」
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