失礼します。
と言う言葉と共に入ってきたのは
ガラガラと押された豪華な食事。

ルピタはシーツをぶん投げて
それに飛びついた。

「きゃーー!!エース隊長これヤバイ!!」

食事を持ってきたホテルマンの顔が引き攣ってる。
多分ホテルマンからしたら
お前の方が充分ヤバイ。

ジュウジュウと鉄板の上で焼かれる肉に
冷やされた高級ワイン。

ホテルマンが去った後。
俺達はそれを貪るように食った。

「あっ!!エース隊長肉盗らないでくださいよ!!」

「これは俺の分だろーが!!お前こそ俺の分食ってんじゃねーよ!!」

そして喧嘩になった。

食後は高級ワインを頂く。
まぁゆっくりグラスに入れて・・・
なんて出来るはずもなく。
ルピタはラッパ飲みし始めた。
もう俺は何も言わないことにした。

「イヒヒヒヒヒ!!」

元々酒があまり強くないこの目の前の野生児は
奇声をあげながらまたベッドで転がりだした。

「うるせぇな。寝ろよ」

「エヘヘへへへ。おぇえええ!」

酔ったおっさん張りのえずきを繰り出した後、くるりとシーツにくるまってこちらをじぃっと見つめてくる。

「んだよ。」

「えへへ。今日楽しかったデース!」

「そりゃ良かったな」

「エース隊長?」

「だからなん・・・」

そう言いかけた俺が目を見開いた。
なんでかって?
目の前にいるルピタの奴が
とろんとした瞳でこっちを見てたから。
そこにいたのは、ルピタであってルピタじゃない。
やべぇ。そんな目ぇされたら・・・

「今日はありがとうございます」

へにゃりと笑ったルピタにゴクリと喉をならし、少し近づいてみた。
そっと手を伸ばしてその頬に触れれば
暖かい。
ナニコレ。この流れやばくない?

「・・・ルピタ」

「はい?なんでひょう・・・オェエエエエエ!!!」

おっさんのえずきで俺はハッとした。
そうだ天と地がひっくり返っても
それはありえない!!
よく留まったぞ!俺えらい!
俺はルピタから離れて早々にベッドに潜り込んだ。
隣からは上機嫌なルピタの
訳わからねぇ歌が聞こえてきて
睡眠妨害で訴えたくなった。

しばらくすれば地響きみたいなイビキ。
ようやく寝やがったか・・・
しかしこの地響きのようなイビキで
俺は眠れない。

その時だった。
ジリリリリリリという警告音が鳴り響いたのは。



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