次の日サボは学校に来なかった。
その次の日も・・・。
さすがにおかしい!とサッチと話をしている時だった。
そこへシャンクスがやってくる。

「おーい!エース!サッチ!」

「おー。シャンクス。なんだよ?」

「お前らサボから何か聞いてねぇか?」

シャンクスの言葉に、俺とサッチは顔を見合わせる。
そして

「実はよ・・・」

俺達はシャンクスにあることを話した。
心配になった俺達は、昨日サボの家にいったのだ。
「電話してもでねぇし、メールも反応がねぇもんだからよ」

「それでサボは家にいたのか?」

「いや。チャイム押しても反応なし!」

シャンクスはその話を聞いて、ううーんと唸る。

「そうか。わかった。お前らん所に電話あったらすぐに教えてくれ」

「おぅ。シャンクスん所に電話きたら、俺らに教えろよー」

「わかった」

シャンクスの後ろ姿を見つめながら俺達はまたサボの話に戻る。

「サボの奴。なにやってんだろーな!遅刻しても放課後までには必ず学校来てたのに」

「ああ・・・」

俺はあの電話が気がかりだ。
ちらりと天パーを見れば、こちらを見てニヤニヤしている。

「何ニヤニヤしてんだよ」

「いや。別に・・・」

くっそ。
こいつ何かわかってやがる。
ただ、こいつに相談するのだけは
何か負けた気がする・・・。

そんな謎な葛藤をする俺に、霊美がぼそりと呟いた。

「次に電話が来たとき。それが最後のチャンスだよ」

「は?」

その言葉の意味がわからないまま
放課後を迎え、いつものように俺は帰宅する。


「今日は焼き肉パーティーじゃ!!」

帰れば珍しくじじぃがいて、似合わないピンクのエプロンつけてはしゃいでいた。

「わーい!!焼き肉だーー!!にくーー!!」

その隣でルフィが狂喜乱舞してる。

「たまにはいいじゃろ。しかしここで問題だ!まだ買い物してきとらん!!」

じじぃの計画性の無さには、つくづく呆れる。

「んだよ。じゃあじじぃが買い物いってこいよな」

「ばかもーーーん!!」

俺の頭にゴチンと拳骨が落ちた。

「いでぇええ!!!」

「エース!貴様には老人を労る気持ちというもんがないのか!!そんな不親切な孫に育てた覚えはない!!」

普通の一般ご老人は、こんな強烈な拳骨しねぇよ。
って言いそうになるのをぐっと飲み込んだ。

「というわけで、ルフィ、霊美、エース!お前ら3人でジャンケンじゃ!負けた二人が買い出し係とする!」

じじぃの謎のテンションにより、俺達は強制ジャンケン大会に出場するはめになった。

そして・・・。

「ちっくそ!何で俺が!!」

「まぁまぁ。帰ったらガープさんが美味しい焼き肉を焼いてくれるんだ。それでいいじゃないか」

俺と霊美が負けた。


まず何で俺がこの天パーと並んで買い物にいかなきゃならないんだ。
こんなことなら一人の方がよっぽどいい。


「・・・エース?」

イライラマックスな俺な名前を呼ぶ優しい声音。
顔を上げれば瑠璃がエコバッグ片手に立っていた。

「瑠璃!!」

俺は瑠璃に駆け寄った。
天パーという名の呪縛から
解き放たれた気がする。

「お前も買い物か?」

「うん。お母さんに頼まれて・・・」

「実はよ、俺もなんだ!一緒に行かねぇか?」

「あ、うん。でも・・・」

瑠璃は困ったような顔をして、俺の後ろをチラチラ。

忘れてた。
天パーと一緒だった。

「霊美さんも、一緒なんだね・・・」

「そ、それはよ!ジャンケンで負けちまって、一緒に行くハメになっちまったんだ」

「・・・そうなんだ」

そう言って悲しげに眉を寄せる瑠璃。
俺は後ろの天パーに、
俺だけで行くから先かえれ!!
と目で語りかける。

そのときだった。

俺のポケットに入っていたケータイが震える。

「わりぃ」

瑠璃に断りを入れ、ケータイを取り出した。
サブディスプレイを見れば、
電話の相手はサボだった。

次に電話が来たとき・・・

天パーの言葉がフラッシュバックして
俺は急いで電話に出た。


「もしもし!!サボか!?」

『・・・』

「おい!サボ!!何があったんだ!なんとか言えよ!!」

『エ、エース。や、や、奴が来る』

やっと喋ったサボの声が震えてる。

「奴?奴って誰だよ!!」

『奴が来る!!奴に殺される!!』

サボは確かにそう言ったんだ。

奴ガ来ル。

奴ニ殺サレル。

それはいつぞやのアプリレビュー。


「サボ!今・・・」

そこで俺の電話が奪われた。
奪ったのは、霊美。

「やぁやぁサボ君。電話を待っていたよ。」

『・・霊美か?た、たすけ、助けてくれ!!今しかないんだ!!今なら奴がいない!だから!』



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