「それじゃあ、今からモガの森の案内を始めますね?」

ルピタはそう言って案内を開始した。
エースは眠そうに欠伸をしながらそれについていく。


ルピタ、チチカナ、ジェイクの3人は慣れた狩場をサクサク歩いた。
エースはその眠そうな眼をキョロキョロ動かし、その雄大な自然を鑑賞する。

「えー。あれが草食系のアプトノス親子です。見てください。子供が可愛いですねー!見た目は強そうな恐竜さんですが、性格は温厚で臆病。主に家畜や食用になってまーす。はい。次ー。」

ルピタはどんどんとモンスターの紹介を続ける。
エースは見たこともない珍獣、というかモンスターに次第に眠気が覚めていった。

「はい。一通り見て回りましたがどうですか?感想ありますか?」

「いや。感想っていうか、なんていうか・・・とにかくすげぇな。」

エースがそう言えば
ハンター3人は満足気にどや顔した。

「ここからは自由行動ー!私とチチカナは洞窟で採掘してきまーす!」

じゃっ!と言って、ルピタ達はスタスタと歩いていく。
残されたジェイクとエースはその背中を見送った。

「さぁて。どうすっかなぁー」

ジェイクはんーと背伸びすると、にししと笑う。

「エース!他に見たいところとかあるか!?」

「んー。一通り見たしな・・・。そうだ!狩りとやらを体験してみてぇな!」

エースがそう言えば、ジェイクはよしきた!と
彼をある場所へ案内する。
それはジメジメとした洞窟内にある、ぽっかり空いた何かの巣のような場所があるところだ。

ルピタがうざくてたまらない。と説明したジャギィやそのメスであるジャギィノスがギャウギャウと鳴き声をあげている。

「ここさっき来たよな?」

「おぅ!あのぽっかり空いた穴あるだろ?あそこにこのちっこい奴等の親玉がいるんだ」

ジェイクはそう言って笑うと、石ころを手にしてその巣穴に投げ込んでみる。
すると

ギャッギャウウ!とジャギィやジャギィノスとにたような大きな鳴き声が巣穴から響いた。
しばらくすれば、その親玉が姿を表す。
それはエリマキトカゲのように、立派なとさかをもった恐竜だ。
自分の眠りを妨げた、人間二人をギロリと睨み付けると独特の鳴き声をあげ
仲間を呼び寄せる。

エースとジェイクはあっという間にジャギィとジャギィノスに囲まれた。


「お。なんか囲まれたぞ」

「あれはドスジャギィって言って、ジャギィが成長した姿なんだ。あの鳴き声で他の仲間を呼び寄せる。こいつは資源にもなるし、素材も取れるから初心のハンターの登竜門的存在でもあるんだ!まぁ肉はすっげぇ不味いんだけどな!」

ジェイクはそう言ってケラケラと笑った。
そして自慢の双剣を構えると地を蹴った。
手前にいたジャギィを切りつければ、ビリビリと走る電流。
良く見れば、その双剣は電気を纏っている。

「おお!すげぇな!」

エースは感嘆の声をあげると、自分も炎を纏いその炎でジャギィ達を一掃した。

「すっげぇ!!俺も負けてらんねぇな!」

ジェイクはそう言って笑う。



あっという間に親玉であるドスジャギィを倒したエースとジェイク。
ジェイクは剥ぎ取りナイフを取り出すと、ドスジャギィからザクザク剥ぎ取りを始めた。

そう言えば、ルピタとチチカナも
珍獣の島で珍獣のトカゲ魚を仕留めた後
こんなことしてたな。
と、エースはそんなことを思い出す。


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