「はぁっ、は・・飛竜の動きが止まったぞ!?」

ジェイクが肩で息をしながら呟いた。

「な、なんでしょうか?他の飛竜達も動きが止まっています。」

コマチも辺りをキョロキョロ見回していた。


その謎をいち早く解いたのは
上空にいたマルコだった。
いきなり攻撃の手を緩める飛竜達。

「いきなりなんだっていうんだよい・・・」

マルコは飛竜達が見つめる先へ視線を移した。

「あれは・・・!!」






「日食・・・?」

地上で太陽を見上げたエースが呟いた。

「おお!!ついに来た!!」

ミラボレアスはそう言って空を仰ぐ。
侵食される太陽を見つめ、狂ったように笑い始めたのだ。

「てめぇ何笑ってんだ!!」

「ついに来たのだ!!滅びの前兆、そして太陽が蝕されるとき。それは現実になるのだ!」

「訳のわかんねぇこと言ってんじゃ・・・」

「さぁ!我々を束ねし竜操の女帝よ!!あの旋律を今!!」


ミラボレアスはそう言ってまた笑う。
その様に、エースはゴクリと唾を飲み込み
ハッとしてチチカナに視線を移したのだ。


意識を取り戻しかけたチチカナの瞳から
光が消える。

「チチカナ?・・・っチチカナ!!」

叫ぶルピタの声にも反応せず笛の吹き口に唇を近づける。
そしてそこから紡がれる旋律に
空が顔を変えた。

どんどんと侵食される太陽。
薄暗くなる辺りに不気味に響く笛の音。


「さぁ甦れ!我らが祖なる者よ!!!」



太陽が消え、厚い雲に消える空本来の青さ。
その時だった。
あの古びた宮殿が、がらがらと崩れだしたのだ。



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あとがき。
もう捏造と妄想だけで出来ているこの小説。
いつも読んで頂きありがとうございます!
もうミラボレアスが厨二すぎてヤバい←






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