「それでは、英雄の帰還と新しい村民の歓迎を祝して乾杯!」
村長がそう言えば、村人達は一斉に杯を掲げた。
太鼓の音色に、踊り子が舞う。
薄暗くなった空に、楽しげな笑い声が響いた。
「なぁなぁ!エース!これ旨いんだ!!」
ジェイクはすっかりエースになついており、あれやこれやと食べ物を差し出す。
「それにしても、本当に良かった!」
村長は酒を煽り笑った。
「懐かしいですわね。」
「うん。でもさ・・・」
ルピタは杯に注がれた酒に映る自分を見つめていた。
「正直、複雑っ!リィリィの事も心配だし、モビーの皆の事も気になるし」
「そうですわね・・・。皆さん無事でしょうか・・・。一体何故ナバルデウスがあちらの世界に現れたのかも気になりますし」
二人は進まぬ酒を見つめ考える。
「多分。次元の歪みってのが関係してるとは思うんだけどねぇ」
ルピタはそう言って酒を一口含んだ。
「もしその歪みがまた現れるのであれば、あちらの世界とこちらの世界。繋がる可能性は大ですわ」
「まぁ。その可能性に賭けるしかないのかも」
考え込む二人の所へ、酔ったジェイクがやって来る。
「なんだよーお前らっ!もっとジャンジャンのめよー!主役が辛気くさい面してんなー!」
「飲んでるよ。ってか、あんたは相変わらず酒が弱いねぇ」
「ウフフ。余り酔うと村長に叱られますわよ?」
「大丈夫だって!そうだ!エース、俺の家に住むことになったんだ!」
ジェイクの目がキラキラと輝く。
「そうなんだ!良かったじゃん」
「おぅ!俺すっげぇ嬉しいんだ!兄貴が帰ってきてくれたみてぇでっ!」
「ジェイク・・・」
ルピタはそんなジェイクに目を細めた。
その時だった。
一発の銃声が鳴り響く。
村人達は悲鳴をあげた。
「楽しそうだな!!俺達も混ぜてくれよ!」
「かっ海賊だ!!」
next→
あとがきタイム・・・・・・
なぁにこれ捏造小説第二シーズン開始です。
初っぱなからなぁにこれ展開。
妄想爆発な自己満展開ですが
温かく見守ってくれると嬉しいです。
では、読んでいただきありがとうございました!