酒場に入ると、マルコ達とエース達は互いの境遇について話し合った。

「それじゃあオヤジも皆も、モビーもこの世界に来たのか?」

「ああ。さすがにあの大所帯でこの街に駐留するのは無理だって話になってよ!代表で俺らが駐留してたんだ!」

サッチはグビグビと酒を煽る。

「それにしても心配なのはチチカナの事だよい」

「ああ。エース達はそのチチカナちゃん誘拐野郎を追ってるんだろ?」

サッチとマルコは神妙な面持ちでエース達を見つめる。

「はい。チチカナは洗脳されていて、私達を見ても反応すらしませんでした」

ルピタはそう言って目を伏せる。

「・・・俺の大事なチチカナちゃんを・・・。その野郎ただじゃおかねぇ」

「俺達の家族に手ぇ出したらどうなるか、思い知らせてやるよい」

サッチとマルコはそう言って、不敵に笑う。

「ってことは、やっぱりあのロックラックとかいう街にいたのはチチカナだったのかよい」

マルコがポツリと放った言葉に、ルピタは顔を上げた。

「ロックラックでチチカナを見たんですか?!」

「はっきりとは見てねぇが、多分あれはそうだったんだよい。まさかとは思ったがな・・・」

マルコはそう言って瞳を伏せると、酒を一口含む。
そんなマルコとサッチをキラキラとした眼差しで見つめる人物がいた。

「で、さっきから俺らを見てるこの少年は誰なんだよい」

「すげー!これがエースの仲間なのか!?」

「おう!そうだ!二人ともすげぇ強ぇんだぞ!マルコ、サッチ。紹介するよ。ジェイクだ!ルフィに似てんだろ!?」

エースはそう言ってジェイクと肩を組む。

「確かに。似てるよい」

「あっはっは!麦わら帽子被せたら完成だな!」

「だろ!?」

エースはそう言ってにんまりと嬉しそうだ。

「俺そんなにエースの弟にそっくりなのか!?シシッすげぇ嬉しいな!」

ジェイクはそう言って満面の笑みで笑っている。

「で、さっきから隠れてるその可愛いお嬢ちゃんは?」

サッチがコマチに視線を移せば、コマチは小さく悲鳴をあげて
ルピタの影へ隠れた。

「おいおい!サッチ!怖がらすなよ!あの子はコマチ。人見知りがヤバくて、俺だってようやく慣れてもらえたんだからな」

エースがそう言えば、コマチはポッと頬を赤らめてはにかむ。


「さぁ!酒の席でわりぃが、これからの計画を話そうと思う!!!」

マーベルがそう言って木のボードに地図を貼り付けた。

「えー。追跡班から情報が入った!かなり有力な情報だ!」

マーベルは地図を指差すと、説明を続ける。

「奴等はこの旧大陸から西へ進んだ辺境の島に拠点を構えていやがるらしい。追跡班の話によると、その島へ飛竜が次々に集まってるそうだ。奴等は飛竜やその他の種のモンスターを集めて本格的に戦争するつもりかもしれない。その前に叩かなきゃならねぇ」

マーベルの話に、酒場がざわめく。

「今夜はミナガルデへ宿泊し、明日ギルドが手配した船で辺境の島を目指す!準備をちゃんと整えろよ!」

マーベルが言い終わるのと同時にマルコが口を開いた。

「その作戦俺達も参加するよい」

「・・・おい。パイナップル。それはさせるわけにはいかねぇ。お前らはこのミナガルデへ残ってもらう」

「だからマルコだよい。・・・港街へ行けば俺達の仲間が船で待っている。ウチの船は、所謂海賊船だ。それなりの迎撃兵器も搭載してるよい。それにここにいる十数人なら船に乗せる事が可能だい。そのかわり、俺達はこの辺の地理に詳しくないよい。だから航路を頼みたい」

「ダメだ。これはあたしらギルドナイトが受け負った仕事だ。部外者に手を出させるわけにはいかないんでね」

マーベルがマルコを見つめる、そうすればマルコはニヤリと笑った。

「部外者?俺達の家族がそこにいるんだ。悪いが、何を言われようと俺達白ひげ海賊団は一歩もひかねぇよい」

しばしマーベルとマルコのにらみ合いが続く、先に口を開いたのはマーベルだった。

「死んでも知らねーぞ?」

「俺達は死なねぇよい」

マーベルは深いため息を吐くと、頭をワシワシと掻いた。

「計画を変更する。明日朝イチでミナガルデを出た後、このパイナップルの船に乗り辺境の島を目指す」

「隊長!!それはさすがに・・・」

「責任はあたしが持つ!・・・これでいいだろ?マルコとやら」

「・・・やっと名前でよんだよい」



こうして白ひげ海賊団とギルドナイトが手を組んだ。
グランドライン最強の海賊団と
この世界最強の人間兵器部隊が目指す先は


辺境の島。



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いろいろツッコミ所満載ですが
気にしてはいけません(笑)
そろそろシーズン2のクライマックスが
近づいて参りました!
頑張ります!


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