頭殻を地面に突き立てると、その周囲に爆発が起きた。
街の一部が爆砕される。

「っ!!街が!!」

「やべぇな!早ぇとこ、こいつどうにかしねぇと」

ぷすぷすと煙をあげる瓦礫の山。
それを見つめる四人の前にはブラキディオス。

しかし、次の瞬間。
笛の音が鳴り響いた。
一同はその笛の音に聞き覚えがあったのだ。

「この音・・・」

「まさかチチカナの笛の・・・!!」


ブラキディオスはその音色にピクリと反応する。
辺りを注意深く見回すと、ドスドスと去っていったのだ。

「・・・エース隊長。追いましょう!」

「え、あ。おう!!」

「ジェイクとコマチはアーティアさんの元へ!被害状況を報告して!」

「お、おお!わかった!コマチ!行くぞ!」

「は、はい!!」

四人はその場で別れると、走り出す。



ブラキディオスを追いかけるエースとルピタ。
それは街の外れに集まっていた。

ブラキディオスに
狼のような容姿をしたジンオウガ。
そして、黄金と銀色に輝くリオレイア、リオレウス希少種。
そしてその周りにはあの集団がいた。

「あ、あれ!!」

その集団の中心にいる人物に
二人は目を見開いたのだ。

うつむき加減のその人物は
長い髪をさらりと風に遊ばせる。
その目は虚ろで
いつもの笑顔はない。
その虚ろな表情がゆっくりと二人を捉えた。






「チチカナ・・・」



next→


あとがき
なにこれ展開にお付き合い頂きありがとうございます!
感激の極みです。
これからもなにこれ展開ですが
どうぞ応援のほどよろしくお願いします!
次はモビーの皆の話になります!
時系列が色々とおかしいですが、どうぞよろしくお願いしますm(__)m



| ≫
back

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -