「くらぇえええ!!!」
ルピタの大剣がリオレウスに降り下ろされる。
が、しかし。
「っ!!?くぅうう!!かたぁああい!!」
大剣の攻撃はまったく効かない。
鋼のようなその体。それは本来のリオレウスとはまるで違った。
「なんなの!?」
「あらあら。本来の肉質ではなさそうですわね」
そこへ飛んでくる火球ブレス。
それは容赦なく周りを火の海へと変えた。
「っ・・・ルフィ!」
「オヤジ!!」
「な、なんで!!」
エース、マルコ、サッチの前に現れたのは
彼等が敬愛して止まない白ひげと
エースの弟ルフィ。
彼等は無表情で近づくと、
白ひげは薙刀を振り上げ
ルフィはその伸びる腕を伸ばし
拳を叩きつける。
「っ!!」
「うぉ!」
「なんでこーなるんだよぉお!!」
三人は避けると、直ぐに体勢を整える。
「グラララ。どうしたぁ!?」
「かかってこいよ。」
白ひげとルフィが地を蹴る。
「やめろ!!ルフィっ!!オヤジ!!」
「エース!奴らはあの魔女が作ったまやかし物だよい!!」
「くっそ!!卑怯な真似しやがる!!」
サッチが、二刀流の刀を降り下ろすが
それは白ひげの薙刀に吹き飛ばされた。
「サッチ!!」
「くぅうう!さすがはオヤジ!つぇえっ!」
「くそっ!」
マルコはグッと唇を噛んだ。
子供の体になってしまったマルコは
その身体能力まで失ってしまう。
何も出来なくなった悔しさが込み上げる。
「エース!サッチ!魔女を攻撃するよい!」
「え?」
「あァ!?」
マルコはギリッと空で高みの見物をするキャンディナを睨み付けた。
「術の行使者は魔女だよい!本体を攻撃すりゃあ、まやかしもかけられた魔法も解けるだろい!?」
「なるほどなぁ!よし!エース!!こいつらは俺が引き留める!!いけるか!?」
「あぁ!任せたサッチ!!」
エースは火を纏うと、巨大な火柱を作る。
「でーしでし!!本領発揮ってところでしか!?しかし甘いでし!!」
キャンディナがニヤリと笑えば、サッチと交戦していたルフィがエースの前へと立ちはだかる。
「お前の弱点は把握済みでし!!守るべき者にお前はどこまで噛みつけるでしか?」
「っ!!てめぇ!!降りてきやがれ!!」
その間にもルフィの拳がエースを襲う。
「っ!!悪いルフィっ・・・。退いてろぉおお!!!」
エースがルフィに向かい拳を振りかざす。
それはルフィの左頬にヒットした。
「・・・にしし!エースはやっぱり強ぇなぁ!」
「なっ!」
声も、姿も、形も、
笑った顔すらまったく同じのまやかし物に
エースは一瞬油断をしてしまう。
ルフィの拳がエースの腹へ直撃した。
「っがはっ!!!」
「エース!!!」
「でーしでしでしでし!!代々力ある者は、高いところから弱き者を見下し、その者たちが喘ぎ苦しむの見て高笑いしながら高級な酒を楽しんだものでし。さぁ、弱き者達よ!あたいを存分に楽しませるでしーー!!」
キャンディナの愉快そうな笑い声が響く。
「うおおおおおお!!!?」
「うふふふふふ」
その頃、ルピタ達はリオレウスの火球ブレスの嵐から逃げ回っていた。
「ななななんだよーー!!これじゃあ近づけないいいい!!!リオレウスってこんな火ぃ吹いたっけ!!?」
「こういうときに、ガンナーさんが居てくれると助かりますわね!」
「チチカナーー!!呑気すぎるよーー!!どうにかして近づかないとっ!!」
ルピタはギッとリオレウスを睨むと
大剣で火球ブレスを防ぎ凪ぎ払う。
「うふふ。グッジョブですわ!ルピタ!」
チチカナは地を蹴ると、素早くリオレウスへ打撃を繰り出した。
「あらあら。やっぱり効いてないようですわね」
リオレウスはギロリとチチカナを睨む。
「っとおぉりゃあ!!」
その隙に、ルピタがリオレウスの頭部を切りつけた。
しかし
「うわぁああ!!刃がっ!刃がかけたよぉおお!!ひどい!!酷すぎる!!」
「あらあら。」