「ここどこ?」
「さぁ。わたくしもわかりません」
「ここは海だニャ。ルピタはそんなこともわからにゃいのニャ?」
「海なのは見りゃわかんの!!」
二人と一匹は唖然と目の前の光景を見つめていた。
一人は小柄な体に似合わない大きな剣を背負う少女。
名はルピタ。
もう一人は容姿端麗な細身な少女で、これまた体に似合わない大きな笛のようなものを背負う。
名はチチカナ
そして、その隣には子どもほどの伸長の二足歩行ネコ。ついでに喋る。
名はリィリィ。
「私達さ。渓流でキノコ採取してたんだよね」
「そうですわね」
「そのあと、お腹減って・・・肉なかったから、その辺に生えてるキノコを焼いて食べて」
「そうですわね。今思えばあのキノコ。見たことない種類でしたね」
「意識がなくなったと思ったら、ここにいたよね」
「そうですわね」
ざざーんと海が鳴く。
二人と一匹は呆然と海を見つめていた。
「こればかりはボクにもわからにゃい」
「リィリィあんたはいつも知ったかぶりでしょ」
「ボクは知ったかぶりなんかしないニャ!博識で頭の良いアイルーにゃんだニャ!」
「ハイハイ。とりあえずこの島の探索でもしよっか。どうするチチカナ?」
「はい。わたしくしはついていきますわ」
チチカナはニコニコしながら答えた。
「まっ待つニャ!ボクを置いてくニャー!!」