建物は長い長い廊下が続く。
途中途中に部屋はあるものの
扉が錆び付き開くことはない。
長い廊下を突き進み、突き当たりの部屋に出た。

そこは比較的新しく、最近まで人がいたような気配を漂わせていた。
薬品に機械。
何かの実験施設のようなその部屋は広かった。

「名にこの部屋?」

「実験施設かしら?それにしても比較的新しいわね」

「うっひょお!?なんだこれぇ!?」

そんな中。
船長であるルフィが見つけたのは小瓶にはいった鉱石のようなものだった。
珍しいその鉱石がルフィの好奇心を刺激する。

「何?きゃ!それ宝石じゃなーい?!」

お宝が大好きなナミは見たこともないその石に目を輝かせた。

「でも、こんな宝石見たこともないわ」

博識のあるロビンは首をかしげる。

「おいおい。なんだかわかんねぇもん触るのやめろよー!それにしても不気味な場所だ・・・ん?」

びびりなウソップが見つけたのは黒い貝。俗にダイヤルと呼ばれるものだ。

「なんだこのダイヤル・・・」

「こっちにもあるぜ?」

ウソップが手に取るダイヤルは至るところにあった。
まるでここで生産でもしていたかのようだ。
剣士のゾロはそれを訝しげに手に取る。

「麦わらの一味はここに逃げ込んだ模様!」

「突撃ーー!!」

その時。バタバタという足音。
それは海軍がこの建物に侵入し、この部屋に近づいているという証拠だ。

「やばい!海軍が追ってきたわ!向こうの入り口から逃げましょう!!」

ナミが指示をする。
その時だった。
ダイヤルから真っ黒な煙。
いうなれば粒子のようなものが吹き出したのだ。

「な、なんだこりゃあ!!」

「ダイヤルから煙がっ!」

それは辺り一面に充満し始める。
そこへやって来た海兵達も驚きを隠せない。

「これっ・・・」

「どうしたのルフィ!?」

ルフィはその煙に見覚えがあった。

「いや、なんでもねぇ!逃げるぞ!」

「そうね!皆早く・・・!?」

振り向いた光景は異常だった。
ルフィ、ナミを除いた海兵を含めたその他全員がギラギラと光る真っ赤な目を
ルフィ達に向けている。
ニヤリと笑った口元から溢れ出すのはどす黒いオーラ。

ルフィは確信した。
あの戦争の時対峙した
狂う海兵に似た症状。

「やっぱり・・・」

そんなルフィ達を襲うのは
仲間であるゾロの刃だった。


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