海軍本部は慌ただしく動いていた。
何故ならば今日。
連絡を入れたスモーカーの船が本部へやってくるからだ。
その中にはあの麦わらのルフィ。そして航海士ナミ。
そして、話し合いを要求する

白ひげ海賊団の
炎剣のルピタ
魔笛のチチカナ。

どの人物も海軍にとって要注意人物なのだ。

本部を取り囲むように待機する海兵たちがざわざわと噂を口にする。

「スモーカー中将があの麦わらを引っ捕えたらしい」

「麦わらもそうだが、なんでもあの白ひげ海賊団の炎剣と、魔笛まで一緒だそうだ」

「情報では武器の類は持っていないらしい」

「けど知ってるぞ。麦わらと炎剣は三色の覇気持ちだと・・・魔笛に限っては龍王色っつう新種の覇気持ちらしい」

「龍王色?なんですかそれは?」

「バカ。こいつは入ったばっかだからあの戦争を知んねぇんだよ」

そう。あの戦争の時。
チチカナが初めて放ったミラルーツの力。
それは見ていたもの全てを圧倒する力があった。
未知の覇気に分類されたそれは
いつしか龍王色と言う名で呼ばれるようになったのだ。

「とにかくだ。麦わらはあの戦争で火拳を救出し、炎剣はあの元帥を重症に追い込んだ。魔笛は・・・恐ろしくて思い出したくもねぇ!」

海兵の手にぐしゃりと握りしめられたのは三枚の手配書。
それぞれ額は跳ね上がっていた。


「スモーカー中将の船だーーー!!」

誰かが叫ぶ。濃い霧がかかったそこから這い出るように現れたのは海軍のマーク。
それはスモーカーの船で
待機していた全海兵が緊張を走らせる。

停泊したそこからまず降りてきたのはスモーカーだった。
そして部下に連れられ降りてくる
重要人物達。ジャラリと手枷がなる。

「き、来た!!」

海兵がざわめく。

「スモやーん。海楼石の手錠はやめてくれよぉ」

「とりあえず黙れ。麦わら」

その場に似つかわしくない間抜けな声を上げ、最後にルフィが引きずられるようにして降りてくる。

ざわめく海兵が黙るのはほんの数秒後の事。

「皆さん!!私は白ひげ海賊団。二番隊のルピタといいます!!」

「ウフフ。わたくしは一番隊。チチカナと申しますわ。」

その場に通る二つの声音。

「今日は海賊としてではなく・・・。この世界で生きる人間として話をしに来ました!!!」



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