「とにかく船へ!!!」
新世界のとある島。
そこでは麦わらの一味である
船長モンキー・D・ルフィと
航海士ナミの姿があった。
「はぁっ、はぁっ、!!どうしちゃったのよ皆っ!!」
あのダイヤルから溢れ出た霧のような粉塵。
そしておかしくなってしまった他の仲間達。
為すすべもなく、ルフィ達は一度船へ戻ることを決めた。
サニー号がどんどんと近くなる。
しかし。
「待ってたぞ?麦わらァ」
船にいたのは海軍中将のスモーカーだった。
「なっ!」
「スモやん!!」
「今すぐてめぇらを引っ捕えて・・・と行きてぇ所だが、何だあの様は」
どうやらスモーカーもあの惨状を見たらしい。
どうにか粉塵から逃れた海兵がスモーカーの後ろで怯えていた。
「知らないわよ!あそこに置かれたダイヤルに触れたら煙が出てきたの!そしたら皆おかしくなったのよ!!こっちが聞きたいわ!」
ナミが強気に出たその時だった。
ポロリとナミのポケットからある小瓶が転がり落ちる。
それはあの見たこともない鉱石が入った小瓶。
ヤバイという顔をしたナミが急いで拾おうとすれば、それは先にスモーカーの手に入った。
「なんなんだぁ?こりゃあ」
「そ、それは。あの部屋で見つけたものよ!珍しい宝石だと思って・・・」
スモーカーは訝しげにナミを見つめた後、その小瓶の中身を出そうと蓋に手をかけた
「駄目だ!!」
瞬間叫んだのはルフィ。
スモーカーの手がピタリと止まる。
「なんだ麦わら」
「わかんねぇけど、それは開けちゃいけねぇ気がする」
そう言ったルフィの目は真剣で
スモーカーはしばらくその目を見つめたあと
小瓶の蓋を開けることを止めた。
「麦わら。てめぇ何か知ってるな?」
「・・・」
スモーカーの問いかけにルフィは視線を逸らすことなく
ただ黙る。
「てめぇの知ってることを吐け。麦わら」