「だから。このワイングラスみてぇにひねり潰して殺した」
「ゼ、ゼハハハ。悪くねぇな」
「だからさ。あいつらムカつくんだよ。家族とか、信頼とか、絆とか。ベラベラベラベラ減らず口をたたく」
瞬間ルシファが殺気立って立ち上がる。
それに気づいた周りの船員は一斉に武器を構え、銃口を突きつけた。
「やめろ。野郎共」
ティーチはルシファから視線を外さず呟くように放った。
「ティーチ。あんたにゃわりぃが、あいつら全員俺の獲物だ。特に白ひげ、後エースとかいう野郎も俺が殺す。」
ルシファはそう言うと自分に突きつけられた銃口の一つを握り締めた。
そしてググッと力を込めるとそれを
ありえない方向に曲げたのだ。
瞬間弧を描く赤い瞳。
「あんときみてぇにこうして、ひねり潰す!!」
ルシファはそう言い放つとその銃口を押しのける。
そして船内へと姿を消した。
「ゼハハハ・・・・やっぱあいつは上物だ」
「やべぇ奴だよ船長!早めに始末しとかねぇと・・・」
「いいや。俺達に奴は殺せねぇ。あいつはまだ俺達が知らねぇ何かを持ってやがる。そりゃあとんでもねぇもんを。殺せねぇなら最大限に利用するまでだ。ゼハ、ゼハハハ!!!」
黒ひげの不気味な笑いがこだました。