まるで抜け殻のようなルーカスが村に戻れば
村民が駆け寄ってきた。
しかしルーカスはそんな村民には何も語らず
我が家に油をまいた。
中にはリエッタの亡骸。
火を放てば勢い良く燃え上がる。

その時村民が抱いていたルピタが大きな声で泣き出した。
ルーカスはルピタを村民から受け取ると
その頭を優しくなで
ただ燃える我が家を瞳に映す。


朝になり焼け焦げた我が家の中からリエッタの遺骨を拾い集めては小さな樽に入れた。
そしてルピタを抱えその小さな村を後にしたのだった。



next→


| ≫
back

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -