「おお!マルコ!助けてくれ!」
「ちょうどいいマルコ!このバカルピタを取っ捕まえてくれ!」
「マルコ隊長!エース隊長を海に投げるなりしてどうにかしてください!」
「あー!!うるせぇよい!一斉に喋るんじゃねぇ!!」
マルコの怒号でおとなしくなった一同はシュンと肩を落とす。
そんな一同を見て大きなため息をついたマルコはバサリと食堂の机に何かを投げた。
それは新聞の記事。
「これを見てみろい」
サッチとエースがそれを覗き込み眉を寄せる。
「何?海軍G5失踪?」
「どれどれ・・・。スモーカー中将率いる海軍G5の隊員数十名が任務中に失踪。またスモーカー中将が追跡していたと見られる麦わらの一味の消息も不明・・・って!!」
「なんだって!?」
サッチが読み上げたその記事にエースが血相を変えた。
「エース隊長!麦わらの一味ってルフィさんの・・・!」
「ああ・・・。なんだってそんなことに」
「詳しくは調査中だとよい。さっき届いた号外速報だよい。」
マルコはそう言って壁にもたれ掛かる。
エースはふらりとその場にあった椅子にもたれ掛かった。
ギシリと軋む木製の椅子。
「ルフィ達捕まっちまったのか?」
「いや。捕まってはいないだろうよい。だがしかし、追跡から逃れている途中、海軍と共に何かしらの事件に巻き込まれたって事は確かだい。」
「何かしらの事件?」
サッチがごくりと生唾を飲み込む。
しばらくして、マルコがその伏せた瞳を一同に向けた。
「ここ最近。穏やか過ぎたと思わねぇかい?」
「穏やか過ぎた・・・?」
「ああ。ティーチがインペルダウンから脱走してしばらくたつが、奴の話題は全くと言っていいほど出てきてないよい。」