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「はい。到着!」

お店についた時には雨は小降りになっていた。
所謂ゲリラ豪雨的な感じだったんだろう。
私にも愛けゲリラが到来したけどね!
なんて25にもなってアホな事を思ってみたりした。
エースさんが店の鍵を開け扉を開く。

「どうぞ?」

そう言って扉をささえてくれる紳士的な一面にも
惚れてまうやろ!!
と叫びたくなった。
まぁもう惚れてますけどね。

店の明かりをつけ、エースさんはカウンターの中で開店準備を始めた。

「何かお手伝いしましょうか?」

「いいよ。座ってて」

カウンターからニコリと微笑むそのテクニックも上級者だ。
コイツやりおる!
と思いながらもカウンター席に座って
そんなエースさんを目で追った。

「もうちょいで来ると思うからさ」

「あ、私に会わせたい人ですか?」

「そ!そいつも失恋したばっかみてぇだから、気が合うかもと思ってな」

え。
あ。
そういうこと?

エースさんが今日私を店に呼んだのはそーいうことらしい。
若干ガッカリしながらも
まぁエースさんに会えたからいいや。って事にした。

それから少しして店の扉が開く。

「おっ!来たな!待ってたぜ」

「わりぃ遅くなっちまった!」

なんかどっかで聞いた事のある声が後方から聞こえてきた。
くるりとそちらを振り向けば

「あれ?」

「え!?」

そこには見知れた顔がいたのだ。


「サキ!!?」

「サッチン!!?」


彼の名前はサッチ。
私の高校の時の同級生だ。


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