「わりぃ」

「・・・」

「俺さ。初めてなんだよ。こうして好きな奴に告白して付き合うのって」

「・・・え?」

顔を上げれば、エースがわたしを見下ろしてた。
その顔は眉を寄せて、ばつが悪そうに
そして何より真っ赤で

「だから!恋人っつうの作ったの、初めてなんだよ!何度も言わすな!」

「じゃあ・・・私が初めての・・彼女なの?」

そう聞けば、エースはぐいっとわたしの頭を
自分の胸へ押し付けた。
エースの体温が、頬を伝って
わたしの心臓を掴む。

「俺。女の扱いもわかんねぇし、上手いことも言えねぇし。でもよ、なまえ。お前の事がすっげぇ好きで好きでたまんねぇんだ。」

「エー・・・ス」

「だから・・・」

「ん。わかった・・・ごめんね。変な事言って」

わたしはエースの背中にそっと腕を回した。
男らしいその背中は、大きくて暖かくて
わたしは目を瞑る。

「なまえ。こっち向いて?」

「ん?」

エースを見上げれば、優しいキスが降ってきた。
それはとっても甘いキス。


たったひとすくいのお砂糖を入れれば
コーヒーは甘くなる。
けどわたし達にお砂糖のような言葉は
いらないって
わかった。

だって。

どんな言葉より
何より
君の愛がとびっきり甘いから。

それだけあれば
何もいらないや。


「後、なまえ・・・お前サッチと仲良すぎ」

「え?それは仕方ないよ」

「とにかく仲良すぎだから」

「焼きもちですか?」

「うるせぇよ!」


おわり。

あとがき
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甘ーいかんじです!
いやはや。甘くなってたのかが
分からない←
これからもっと精進します!
でわ!読んで下さりありがとうございました!


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