You and I never can't walk in the same story.
You and I never can't walk in the same story.
 (おまえとおれは決して同じ結末を飾ることはないのだよ)



「あのさあのさ緑間さん」
「なんだ」
たまたま部活が休みになった日曜日。わたしは大好きな秀徳高校のエースさまのお部屋に遊びに来た。相変わらず綺麗に掃除されたお部屋は緑間さんらしい。
緑間さんの匂いに包まれて幸せだ。

「緑間さんっていま何センチくらいあるのでしょうか」
ちなみにわたしは出会ったころから彼のことを緑間さんとよんでいる。ちゃんと緑間真太郎という名前があることは心得ている。だけど緑間さん。まわりのみんなは不思議に聞いてきたけど、もう理由は忘れた。だって随分むかしのことだし。

「身長のことか。190ちょいだと思うが」
なんだ唐突に、と手元の単行本に目線を落としながら答えた。綺麗に切りそろえられた緑色のそれがさらりとゆれる。以前に前髪切らせてみ、と言った事があるが断固拒否された。
「190ちょい…。わたしそんなことば初めてきいたよ」
「お前は小さいからな」
「そうなんですよ!緑間さん!わたしそれコンプレックスってやつなですよ!どうしましょう」
「うむ、どうしようか」
珍しくわたしの話を聞いてくれる緑間さんはメガネをくいっと軽く一回もちあげてわたしをみた。
「あ、一緒に考えてくれる感じですか」
「あぁ考えてやろう。たまにはお前のくだらない思考に付き合うのもおは朝的にいいかもしれない」
「うん!いろいろひどいね緑間さん!」
でもそんな君も素敵です。と思ったがその言葉は言わないでおこう。口に出したら彼のことだからきっと照れて話が先に進まなくなる。耳まで真っ赤にした彼の顔はたやすく想像できる。

「それで具体的になまえは何センチなんだ」
「ふっふっふ。緑間さんこの前の健康診断でなんとわたし150センチいったんですよ!」
「そうか」
「そうです」
「40センチもちがうんだな」
「…そうだよ。40cmも高い世界こわくないですか」
「別に怖くはないのだよ」
「ちょっと立って。スタンドアップ」
目の前に立つ緑間さんは近ければ近いほど壁のようだ。高校男子の平均よりかなり高い身長だから当たり前なのだが。なんだか近くによるとくっつきたくなる。えい。
「…」
「…」
「…どうしたのだよ」
「ううん。ハグするとさ、わたし何も見えなくなるの。でも緑間さんはわたしの背後がよくみえますよね」
「みえますね」
「なんだかいいなっと思いまして」
「そうですか」
これではどうなのだよといった緑間さんはすこしわたしと距離をとりキスをしてくれた。唇にちょこんとだけふれるそれはあまりにも突発的で驚かされる。
「なっえ、どどうしましたか」
「別にどうもしないのだよ」
「あ、うん。えっと。びっくりしたのだよ」
「身長の差があってもキスをするのには大して問題はない」
「そ、そうですね」
「だからなまえがその身長でも悩む必要は無い。よかったな。悩みが解決できて」







オチは遠くかなたにとんでいきました
お題サイト様のこのタイトルをみた瞬間、緑間くんがでてきたので


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