第二説 愛情



「ただいまー」

歩くのを面倒くさがったメルティアを引きずりながら、サイネアは自宅に戻った。
玄関には家族の靴があちこちに散らかっている。それをサイネアは綺麗に並べて中にあがった。

「おかえりなさーい」

二人の姉で次女のシルヴィア・ウィグィィがエプロン姿で出迎えた。

「うふふっちょうど今、夕飯の準備をしていたとこなの。二人ともお腹すいてるでしょ?もうちょっと待ってて、人数分作るの大変なのよ〜」

大家族だからな とサイネアは呟いた。
メルティアは夕飯と聞いてまだかまだかとせわしない、食い意地のはった奴だ。

「・・・今日、母さんの番じゃなかったか?」

サイネアはシルヴィアに聞いた。ウィグィィ家には大家族なりの決まり事があり、毎日家事はローテーションで決めている。
シルヴィアの日は確か明後日だったはず。

「ああ、それは・・・お母様は今取り込み中なの、夕飯の準備だけは私が変わる事にしたのよ。
さ、いつまでも玄関にいないで リビングで待ってて。」

シルヴィアはそういうと、いそいそとダイニングの方に戻っていった。
サイネアとメルティアはリビングに向かう前に両親のいる部屋に向かう。
またいちゃいちゃしてんのかー?と思いながら部屋に入るとーーーー

赤ん坊の泣き声が耳に響いた。

「うおっ・・・」


「あーんっトーラどうしたのー?」
「お腹すいてるんじゃないのか?」
「さっきあげたばかりだよぅ」
「おむつ」
「なんともないよぉう」
「じゃあアレか」


そこには幸せボケして20年の両親の姿が。
末っ子シュトーラの育児を二人仲良くしているところだった。

「ん〜〜〜いないいない〜〜〜ばぁっ」
「ほぅ〜〜らたかいたか〜〜い」

両親の愛情をたっぷり貰って、シュトーラは満足そうに笑っている。
先ほどまで騒がしく泣いていたのが嘘のようだ。

「・・・よぅ」

その中に少し居心地悪そうにサイネアが呼びかける。

「あー!サラとメルちゃんおかえりー」
母親はいつものように ほけら〜と愛嬌を振りまき返事をする。

「おかえり」
続いて父親が返事を返す、シュトーラの頭をなでながら。

「あぁ」

サイネアはそれだけ言うとメルティアを連れて部屋を出る。
と同時に父親も付いてきた。

「ん?」

まさか父親が付いてくるとは思わなかったのでつい呼びかける。

「・・・シエラとアルジェリスはどうした?」
「・・・ジェル姉ちゃんは今ちょっと問題起こしてシエラが止めてる最中だけど」

そういえばその騒動はどうなったんだろうか。
まぁいずれシエラに成敗されてボロボロになったジェル姉と、ちょっと黒こげになったシエラが帰ってくるのかなぁ と適当に予想してみる。
その横で息をはぁはぁと荒らげながらメルティアが父親に問いかける。

「母上と・・・今日は・・・はぁはぁ・・・したの・・・?」
「おー 今日はまだだ。シュトーラが寝付かないとできん。」
「その二人、慎みたまえ。」

この二人は表向きの事を考えて発言してもらいたいーーと悩むサイネア。
注意を呼びかけようとしたらーーーーーー

「ヒャッハー!シェゾはいるかァー!?」

騒がしい青年の声が玄関から聞こえ、ドタドタと五月蝿く走りながらラグナスがこちらにやってきた。シュトーラの事を考えろ。

「いたいたシェゾー!!」
「何だ、騒がしい」

父親 シェゾ・ウィグィィは 面倒くさい奴がきた・・・と気怠そうにラグナスに接する。

「説明は後!!とりあえずサタンのところに来てちょ!!
俺とハゲとシェゾで密談しなきゃあぁ!!」
「オイ、何がーーー」
「アルルー!ちょっちシェゾ借りてくねぇー!!暫く返さないからー!」

ラグナスは部屋にいる母親ーーアルル・ウィグィィに呼びかけると、強引にシェゾをひっぱり家から出て行った。
部屋から「嫌アァ!!連れてっちゃやあぁ!!」とアルルの声が聞こえたがラグナスは華麗にスルー。

「・・・・・・」

サイネアとメルティアは部屋に入るとーーー

「しぇぞぉ・・・ぐすん」

案の定、アルルが寂しそうにべそをかいていた。



今宵は満月。
気温は涼しく、夏にしては心地よく日の眠る時間をルルーは屋敷のバルコニーで静かに過ごしていた。
そのルルーの安らぐ時を邪魔するかのような騒音が屋敷中に響く。

「何!?」

ルルーは、その長く緩やかなウェーブの青い髪を束ね、騒音のする屋敷の入り口へと足を運ぶ。

そこには・・・・・・

『ブモオオオオォォォォォ!!』

ルルーの忠実な使いミノタウロスが我を無くしたかのように暴れ回っていた。
目は赤く血走り呼吸を荒らげている。

「ミノ・・・どうして・・・」


いつかみた    光景


「やめなさいミノ!私の声が聞こえないの!?」


ルルーはミノタウロスを止めに駆け出したーーーー



†あとがき




おはこんばんちは 暑いですねぇ(8月)

最近はぷよぷよも魔導も手を付けていなくてあばばばばb
ポケモン黒やととモノ。3とかに浮気しまくってて・・・駄目ね
ぷよぷよ7やらなきゃ・・・え?ぷよぷよ!! ?そんなの知りません←

ではでは作者コメントへのんのん


シアさん・・・シルヴィアさん・・・名前は元々シルヴィーナでシスターだったのですが・・・お名前変更と職業の変更。
シアさんはもっぱら家事手伝いをしているイメージが・・・魔導学校卒業はしてるのにこれじゃニートげふんげふん

ラブラブシェアル 大好物ってこれじゃああまりラブラブ感が伝わらない・・・・・・次回は濃厚甘甘シェアルをかいちゃる!!
えーと・・・アルル36歳にシェゾは200歳 と
シェゾの影響うんぬんかんぬんで外見も中身もアルルは16歳のままなんですよー。

見返すとサイネアって結構態度がぶっきらぼうですな・・・
態度はアレですけど・・・決して相手に対して関心が無いとか、嫌いとかそうゆう事ではないので;;

変態メルさんわーいわーい
これから裏ほどではありませんが、どんどん変態メルさんが活躍していきますよー

ラグナス・・・もう彼はこんなキャラで確定ですな。

あるるんは重度のシェゾ依存症・・・・・・いやはや これには訳が・・・

ルルーvsミノ ゲームでの助っ人はあるるんですが 俺作では・・・・・・


こんなところですな。

ではでは また3説で会いましょー ノシ


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