1日目
「…ここどこだ……?」
気づいたら周りに花畑が広がっていた。わけがわからなさすぎて戸惑っていると、遠くから聞き覚えのある声がする。
「おーい、スペクトラー!」
「く、空操弾馬!?な、なぜ貴様がここに…」
空操弾馬が花畑の向こうから手を振りながら走ってきた。
「そんなことどうだっていいじゃねえか!!それよりもスペクトラ、俺、いいや俺達、お前に言いたいことがあって。」
空操弾馬がそう言うと、急にブローラーズの面々が現れた。みんな異様なまでにニコニコしていて正直気味が悪い。
「俺達分かったんだ。究極爆丸こそが俺達バトラーにとっての目標であり理想なんだって。」
「…!やっと…やっと分かったか空操弾馬!!」
「これからはお前に協力させてくれ!スペクトラァ!!」
「当たり前だ空操弾馬!」
空操弾馬達と手をつないで花畑をぐるぐると回る。不思議と、幸せな思いで心が満ち足りていた。
ウフフフフフ…アハハハハハ…ウフフフフフ…アハハハハハ……

「…という夢を見た。」
「そ、そうですか。よ、よかったですねスペクトラ様…」
「今『こいつ頭ヤバい』って思っただろ。」
「ギクッ。…い、いえそんなことは…」



2日目
「…なんだこのデジャヴ感…」
また花畑が広がっていた。遠くから聞き覚えのある声がする。
「おーい、スペクトラー!」
「ミ、ミレーヌ!?」
今度はミレーヌが花畑の向こうから手を振りながら走ってきた。
「私達、あんたに大事な話があるんだ。聞いてほしいな。」
ミレーヌがそう言うと、急にHEXの面々が現れた。こいつらも異様なまでにニコニコしていた。…ってそれよりも
「ミレーヌ、お前キャラ違い過ぎないか…?」
空操弾馬達もキャラが少し変わっていたがミレーヌは少しどころじゃない。これでは別人だ。
「なあに言ってんの。いつもどおりじゃない。」
ミレーヌが呆れて笑う。そう言われるとミレーヌってこんな感じだった気もするなぁ、と納得している自分がいた(夢の中って恐ろしい…)。
「それでね、話っていうのは、私達間違ってたごめんねって話。」
「はあっ?」
「だーかーらー!メカ爆丸なんてばかげてた、あんたに罪を着せるべきじゃなかったってこと。それでせめても、ってことで協力してやろうと思ってきたの。おわかり?」
「…ミレーヌ!お前達も分かってくれるなんて…俺は幸せ者だぁ!
ミレーヌ達と手をつないで花畑をくるくると回る。喜びで心が満ち溢れていた。ウフフフフフ…アハハハハハ…ウフフフフフ…アハハハハハ……

「…という夢を見た。」
「ま、またですか。よ、よかったですねスペクトラ様…」
「今『またかよ、めんどくせえな』って思っただろ。」
「ギクッ。…い、いえそんなことは…」



3日目
「…もうやだ何これ…」
またまた花畑が広がっていた。
「兄さん」
すぐ後ろで最愛の声がした。
「ミラッ!」
後ろを振り向いた瞬間抱きしめる。まさかこんなところで会うなんて…
「兄さん、あのね、私兄さんが究極爆丸を作っててもいいよ。作ってていいから、だから仲直りしよ?」
「…ミ、ミラ…!…グスッ」
ついつい涙ぐんでしまった。ふと後ろに気配を感じ振り返ってみればそこにはクレイ博士がいた。
「私は間違っていたよ。研究はもうやめにする。3人でまた一緒に暮らそう!」
「父さん…!!」
3人で手をつないで花畑をくるくるぐるぐる回る。うまく言い表せない温かな感情が身体を包む。
ウフフフフフ…アハハハハハ…ウフフフフフ…アハハハハハ…ウフフフフフ…アハハハハハ……

「…という幸せな夢を見た。ここ最近嬉しい夢をよく見るな。」
「そうですか。よかったですねスペクトラ様。」
「今『もう疲れた』って思っただろ。」
「はい。よく分かりましたね。」
「……ムカ」




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スペクトラ様は絶対こんな夢とか妄想考えてると思うんですよ…!
だってほらガス以外みんなから否定されてるじゃないですかw
今回のミレーヌさんは一言で言えば私の妄想ですね。こんなだったらいいな…みたいな^^




夢の3日間
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