ミラがいない。マルチョの家をくまなく探したがミラはどこにもいなかった。あと残っているのは……。
「ミラ、ここにいたのか。」
「!…エース…。」
ミラは屋上にいた。
「何してんだ?こんな所で、探しちまったぜ。」
「ごめんなさい、ちょっと外の景色が見たくなっちゃって。」
「まあ確かに、夕日を見るにはここは絶景だけどな。」
太陽が地平線に吸い込まれていく。その様子がここからとても綺麗に見える。
「ねえ、エース。」
ミラが夕日を見たまま俺に話しかける。
「夕日…綺麗ね。」
「ああ、そうだな。」
「私、思うの。そう思えるのって、この世界が平和で幸せだからなんだって。」
ミラが俺の方を見る。俺の目を見ながら一つ一つ確かめるように言う。
「守ろうね。私達のこの手で、爆丸を。絶対に守ろうね。」
「…ああ、守ろう。俺達で。」
俺はミラを抱きしめた。ミラも俺を力強く抱きしめ返した。
「おーい、ミラー、エースー。っとここにいたか。…って、何してんだ?」
「うわっ、ダン!」
「…ははーん…そゆことかあ。悪いね、邪魔しちゃって。」
「ち、違うわよ!エースとはぜんっぜんそうゆうんじゃないから!!」
解ってはいるが言われるとそれはそれで傷つく。
「ふうん、そうかなあ?どうかなあ?」
ダンがしつこい。ニヤニヤしている。だから嫌なんだ。こいつにだけは見られたくなかった。
「…まあ、今日の所はこれくらいにしといてやるか。それに、マルチョに探してこいって言われてたんだった。みんな待ってるぜ。」
「マルチョが?何かしら。行きましょ。ダン、先行って、すぐ行くから。」
そう言ってミラがダンを先に行かせる。ミラが俺の方に振り返った。その瞬間、唇に温かくて柔らかい感触が触れる。
「ミ、ミラ!?」
顔が火照る。
「ダ、ダンにはああ言ったけど、嘘だから。好きだからね、エース。エースがいたから今まで頑張ってこられたんだからね。」
よく見るとミラの顔も火照っている。
「わかってるよ。そんなこととっくの昔にな。」
俺とミラは笑った。
この先どんなことがあっても、ミラがいるから俺は進める。ミラにとっても俺がそういう存在であれればいい。
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2作目です☆
一応エース×ミラのつもりですが…何か違いますね!
すいません(>_<)
シュン雪姫とは違う文体で書いたつもりですが…どうでしょうか?
俺は夕日に誓った