幸せの道第1話3/8
あれから10年の月日が流れた。
少女と少年は成長し、中学2年になった。
見た目は変わったが関係は変わらなかった。
友達。
他にたくさんの友達ができても、2人は友達だった。
『若くんおはよう。』
「おはよう。」
今日はたまたま一緒に登校していた。
『朝練ないの珍しいじゃん。』
「まぁな。お前もいつもより少し早いだろ。」
『そうなんだ。学校に宿題忘れてきちゃって朝やろうと思って。』
「お前よく忘れ物するな。」
『そんなしないし!』
楽しそうに登校した。
「おっ日吉やないか。」
「おはようございます、忍足さん。」
学校の門のところで忍足に出会った。
『おはようございます。』
「月島さんも一緒か。ええな、2人で仲良く登校なんて。」
「忍足さんは1人で登校ですか。かわいそうですね。」
「普通や!1人で登校する人ぎょーさんおるって。自分かていつもは1人やろ。」
「はいはい…じゃあ俺たち行きますんで。行くぞ、友紀。」
『あ、うん。さようなら、忍足さん。』
友紀は手を振りながら校舎のほうに歩いて行った。
忍足は友紀たちが見えなくなるまで手を降ったあと、自分も校舎へ向かった。
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