幸せの道第8話2/4
人がどんどん帰っていく中で私は1人、ある人を待つ。
今日の雲行きも怪しくて、あの日のことを思い出した。
(「友紀、大丈夫か?」)
若くんは泣いて目を真っ赤にさせている私を心配してくれた。
(『大丈夫…か、わからないけど…』)
私は心配させまいと笑った。
(『若くん、少し考えさせて。返事はそれからでいいかな…?』)
若くんは何も言わずに頷いて、私を家まで送ってくれた。
それからずっと考えた。
私はどうしたらいいのか。
どうしたいのか。
結論を出すまでに時間がかかったけど、出した結論に後悔はしてない。
私が一番望んでる道を選んだ。
「お嬢ちゃん…」
私は侑士さんの前に立つ。
『少しお話させてください。』
選んだ道を伝えるために。
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